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                     英国のプライドと栄光と気品を一花に託した白花

                       ラン界に君臨した英国。
                         第二次世界大戦後の英国の疲弊の中で、サンダース リストに名を残す交配銘花のほとんどは、
                         アメリカのラン界にわたった。
                         その中で、マックビーン社 McBean社は、シンビジュームの名花作出で、アメリカ カリフォルニアの
                         4倍体、3倍体シンビジュームに対抗して、最先端の遺伝子を搭載した名花を続出させた。

                         マックビーン のシンビは・・手に入れることが永いこと出来なかった。
                         日本では輸入できなかった。
                         宇井 清太は・・・どうにかして輸入を模索していたところ、百合の輸出専門業者が・・・
                         密かに手助けしてくれて・・・10数種の名花を手に入れることが出来た。
                         マックビーンのシンビジューム。
                         
                          パール ボールキス ’マックビーン’ AM/RHS


                             イギリス ラン界のプライドを背負った名花である。
                             交配親に4倍体最高の交配親 パール ボールキス を使用した。
 
                             3倍体シンビの究極の「花型」である。
                             この花型を「ボールキス型」と呼ぶ。
                             これを・・・・「アレキサンデリー ウエストバート型」が、シンビ育種の理想と夢の「花」である。
                             1970年代前半に、この二つの花型の全てに「色彩」の花が、
                             アメリカ、英国で生まれ・・・・。
                          
                             シンビ界は育種の目標を失った!
                             満月を手にすれば・・・もうないのである。
                             満月を・・・「望月」と・・・日本では呼称する。
                             望んでも手に掬うことが出来ない・・・・。これを手にしたとき・・・欠け、凋落が始まる。
                             会社も同じ。成功例が・・・奈落に落ちる原因になる。
                             藤原道長も平清盛も・・・フセインも・・・独裁を続けることは出来ない。       
                      
                             三倍体で究極の花を創った。
                             ここまで行えば・・・三倍体は子供を作れない!
                             交配親に使えない。
                             こういうことまで行って・・・名花を追い求めた。
                             その結果・・・名門ラン園が次々に・・・経営破綻。
                             西瓜の種なし西瓜と同じ技法であるが・・・・。
                             コルヒチンという毒を与えて・・・木原 均先生の世界最先端技術を・・・アメリカがシンビに利用した。
                             これを真似て日本の山本デンドロビューム園が・・・4倍体デンドロ、3倍体デンドロで世界制覇した。
                             ここまでやると・・・後はない!

                             シンビでは・・・
                             新たな遺伝子を発見するまで・・・約10年の歳月を要した。
                             突如発見された遺伝子はジョンウッデンの親になった・・・「ソラナ ビーチ」である。
                             宇井 清太は密かに「ソラナ ビーチ」を輸入。
                             直ぐに交配。
                             宇井 清太の蘭展が・・・世界最高峰というのは、このソラナ ビーチの子孫群である。

                               この世界の名花作出競争の中で、宇井 清太以外の人は・・・・
                               高木農園は遺伝子の壁に阻まれ・・・良花を作出できない事態に陥り・・・
                               育種を断念。姿を消した・・・・

                                マリリン モンロー
                                プリンセス マサコ。
                           日本のラン界はこの二つの鉢物品種で、蘭ビジネスを展開することになるが・・・
                           この花は、あくまでも・・・日本の消費者、消費レベルにあった大量生産、大量消費用シンビであり、
                           「名花」の具備する「気品」「品格」という見方からすれば・・・ネーミングで売った品種である。

                           このネーミング ビジネスが・・・その後いろいろな品種で行われたが・・・
                           全て・・・一過性のもので、消えてゆく・・・。
                           胡蝶蘭などは・・・名前を知られている品種はないほどで・・・全部こちょうらん。
                           情けない・・・ランで・・・商売が営まれている。
                           市場というのは・・・そんな程度である。
                           現在、花市場のセリ人で・・・・ランの「品格」など論ずる人は・・・ほとんどいないであろう。
                           「需要と供給」。
                           育種家の名前など・・・・知らなくても・・・セリは出来る。
                           品種名は・・・さすがに覚えるようである。
                 
                          活花界では・・・花は切るものである。
                          育てるものではない・・・!
                          どんな名花でも・・・・・素材。
                          大した才能の無いものから・・・・素材として扱われる!

                          ランは哀れである・・・。




                     

                        パール ボールキス ’マックビーン’ 花径13,5㎝   4倍体品種




                     

                     ジョン ウッデン 15㎝ 超巨大輪。 葉が6枚でも花芽分化する。
                     この素晴らしい光合成能力。
                     宇井 清太がこの系統に畏敬するのは・・・この光合成能力である。