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        6月14日




                  育種をすると「夜逃げ」しなければならなくなる。
             





               


                         遺伝子参考価格  開発費である。  宇井 清太50年の人生と交配親収集、交配してから開花するまでの7年から10年の経費。
                           育種というのは・・・こういうことであるが、園芸の中で最も良花が生まれる確率の低いのがシンビジュームである。
                           シンブジュームの育種をしたら・・・夜逃げしなければならない事態になる。
                           宇井 清太は最盛期には5000坪 15000㎡で行っていた・・・。

                           宇井 清太の蘭展は入場料無料である。
                           そういうことで・・・リーマンショックまでは、非常に多くの観光バスも関東、中部、関西からもきてくれた。
                           蔵王山の「樹氷」観光が吹雪で登れなくなると・・・駆け込みイベントのように急遽蘭展へ。

                           そこで人々の行動をつぶさに観察すると・・・広い会場を花の中を歩くだけ。
                           名花展の前でも・・・立ち止まって・・・見ることもない!
                           この空しい・・・日本の花の美を・・美しいと思う心を失った日本の社会。
                           桜の花見も・・・どこまで・・・桜の心を掬っているのか??
                           花より団子。
                           花よりお酒。
                           
                           そういうことで第15回展から「遺伝子参考価格」を明記した。
                           皆さん・・・これを「販売価格」と考えて・・・・。
                           これをやったとたん・・・・皆さん・・足を止めて・・・息を呑んで鑑賞するようになった!!!!
                           つまり・・・美より・・・カネで・・・評価する。
                           10億円のバイオリンと5万円のバイオリンの音を聞き分けられない・・・。
                           500万円のワインと2000円のワインの差異がわからない・・・。

                           世の中・・そんなものである・・。
                           NHKの取材。
                              「宇井さん・・・何で・・・価格書いたの・・・」
                            つまり・・・東京ドームと宇井 清太の蘭展の差異が・・・若い女キャスターがわからないの、
                            東京ドームでやらないことを・・・地方の宇井 清太が・・・何でやるのか??
                            そんな感じ・・・。それで・・・放映予定中止。

                           新品種開発には・・・膨大な時間と知識と・・・カネが・・・掛ることを周知するのがメデア、蘭展の姿であろう。
                           3000円で業者から原種を買って・・・数年作って最高賞では・・・。
                           それが・・・日本の「最高の蘭展」なのか・・・。
                           見る価値ないではないか????
                           デスプレーは・・・ただの飾りつけ・・・・ということが、回を重ねると解ってくる・・・。
                           
                           品種改良は・・・新たな遺伝子を創ること。
                           宇井 清太の育種は「交配親」を創ること。・・・・遺伝子を創ることである。
                           遺伝子が・・・最も大切だからである。
                           馬の・・・ダービーを見ればわかるではないか・・・。・・・・家柄ではない!
                           だから・・・「遺伝子参考価格」。
                           育種世界の・・・啓蒙が・・・宇井 清太蘭展の理念である。

                            「育種家の育種家による世界最高の蘭展」


                           皆さんから・・・会場で質問される。
                           「この花・・・どうして一億円するの・・・」
                                 アンサー  あなたに一億円やるから・・・この花作ってみたら・・・
                           「作れなーい」
                                 つまり、生き物の創造は・・・「遺伝子」を保有しなければ作れない。
                                 大型シンビの優れた遺伝子は、殆ど宇井 清太が保存しており、門外不出。
                                 宇井 清太が、この遺伝子を分譲しない限り、誰も作ることが出来ない…ということ。
                           そういうことで・・・この30年、宇井 清太はラン界では「沈黙」を守ってきた。
                           予想した通り・・・日本のラン界にシンビの「遺伝子」は枯渇した。
                           遺伝子を創る年月と・・・品種を消費する年月に乖離があり、遺伝子が枯渇するのが予想できた・・・。
                           
                           この「無観客蘭展」に掲載しているシンビは・・・
                           宇井 清太以外には絶対作れない花である。誰も・・・「遺伝子」を持っていないからである。
                           プライマリー交配からでは・・・100年かかる。

                           写真の「ハッピー プロムナード」は原種から10代目・・・100年後に咲いた。
                           9代目までは・・・イギリス、アメリカの先輩 育種家が創った。
                           その新花への夢を継いだ宇井 清太が10代目を作り・・・ようやく・・・この名花を創った。
                           交配親を入手するに要した時間と資金調達。                      
                           これを・・・NHKの・・・花を知らない若い女キャスターに・・説明しなかった!
                           つまり・・・浅く・・・広くの世界・・・で日々視聴率に流れる人とは、
                           花を語っても・・・空しいだけだからである。

                           日本には・・・花を語り合える人は・・・ほとんど居なくなった。
                           花、蘭より・・・カネを語れる人がほとんどになった。
                           原種の世界の人は・・・植物分類を語れるが・・・
                           自生地は語れるが・・・ラン菌は語れない・・・・
                           自然の法則は語れない・・・。

                           シンビジュームの育種をやりたい人。
                           宇井 清太80歳。
                           ・・・・この貴重な遺伝子を・・・分譲するかもしれない!

                           資金、面積、設備、・・・・不動の信念・・・家族の了解、協力・・・年齢。
                           50代からでは・・・ランの育種は出来ない。 蘭展で原種で賞を手にすることは出来るが・・・・。
                           遺伝子を集め咲かせるのに10年から20年要するからである!
                           深い知識、確かな技術、豊富な経験・・・が無ければ「蘭の育種」は出来ない・・・・。
                           つまり・・・解りやすく言えば・・・宇井 清太の遺伝子が欲しければ・・
                           最初に「カネ」を持ってきてくれ・・・
                           私もも・・・カネの話は・・・大好き。
                           空拳では・・・育種は出来ない世界だからである!
 
                               宇井 清太は幸運であった。
                               日本で最初にメリクロン成功したので・・苗を売ったカネで・・・遺伝子を集めることが出来た。
                               世界の名門、有名蘭園が次々に閉鎖、破綻した時代で、
                               各蘭園の秘蔵の遺伝子を分譲して頂くことが出来たからである。
                               蘭は情報産業。世界のラン園の情報を集めるのに・・・苦労したが・・。

                          日本のラン界は、宇井 清太の遺伝子収集情報を・・・知らない。
                          原種と鉢物の情報オンリーになっていた。


                  




                    

                      ハッピー プロムナード  花径13,5㎝  この交配から素晴らしい花が10数品種生まれた。        龍パネル  宇井 清太が描いた。
                          なんとも不思議な色彩である。 

                          万人が息を呑む・・・名花である。  門外不出。
                          周りの空気を・・・沈黙させる。









                       


                             ここまで準備していたが・・・コロナで中止。  


                  でも・・・・そのおかげで・・・無観客蘭展を行なうことが出来た。
                  多分、世界のラン界で、1種属のランで・・・無観客蘭展365日を行なえるところはないであろう。