ブルーベリーは多年草植物の樹木。
同じ場所で永年生き続け、花を咲かせ種子を作り、種族の継続繁栄を希求する。
ブルーベリーが果実を実らせるのは「人間」のためではない。
なぜ「隔年結果」というというのか。
悪い言葉のようにだ。
ブルーベリーから見れば、果実を、種を作るというのは、
蓄えたエネルギーをほとんど使い果たして、命がけで行っている行為である。
魚では・・・鮭に見られるように・・・・・
植物では一年草の全てが、光合成のエネルギーを使い果たして・・・死骸になる!
ブルーベリーは多年草の樹木だから、一年草のようにエネルギーを使い果たさない。
最小限、翌年も芽だしするエネルギーを枝に蓄積する。
ギリギリの生きるための知恵である。
更に、もう一つの知恵が、ブルーベリーは持っている。
「菌根植物」と進化して、光合成の他に木材腐朽菌の作るブドウ糖を調達するシステムの構築である。
劣悪な環境で生きるブルーベリーが、光合成というたった一つのエネルギーに依存するわけにはゆかない。
多年草植物というのは、常に3年先を見て生きている。
株が老化すれば・・・・死に花咲かせて・・・多くの種を作り、ひどいときは枯れる。
その手前にあるのが隔年結果。
自生地では、誰も剪定などしないから隔年結果は当たり前。
3年エネルギーを蓄えて・・・多くの種子を作る。
ここまで説明すれば、ブルーベリーが自然に栽培した場合隔年結果するのが、
至極自然な姿であることが理解できよう。
多年草の樹木が・・・再び多くの果実を実らせるには、最低でも2年間エネルギーを蓄えなければならない!
人間の女性も・・・年子に年子・・・また年子・・・というのは、きわめて母体を衰弱させる。
歯もグラグラ・・・髪まで抜ける・・・。
衰弱すれば・・・更に種族保存の法則で・・・妊娠する。
植物も・・・樹が弱れば「死に花」を沢山咲かせ、多くの貧弱な果実を多く実らせ、
翌年の春には・・・枯れている。
隔年結果は・・・そういう結末にならないための樹木の知恵である。
「ほどほど」・・・・。
しかし、隔年結果は、農業では生活を脅かす。
経営が成立しない死活問題である。
まして「観光果樹園」では、お客さんを呼べない自体になる。
そういうことで、経営安定のためには「隔年結果」を防ぐことが、非常に大切な栽培技術になる。
ほとんどの果樹で、剪定が非常に重要なのは「産児制限」の技術である。
強剪定すれば・・・若返るが・・・実が取れない。
人間で言えば一年おきの「妊娠」である。
人間では、子供を産めば・・・ナイスボディーが崩れるというので・・・
子供を産まないで・・・美魔女大会の出場を目指す女性までいるが・・・・。
果樹は難しい・・・。
果実を多く収穫しようとすれば・・・・必ず・・・「成り疲れ」が起きて、樹は「老化」を早める。
名人は・・・・
半分老化させて・・・半分「若さ」を保つ・・・・栽培技術を持つ!
こういう栽培をブルーベリー界で何人の人が持っているのか???????
「菌根」を削除した現在の日本のブルーベリー栽培で、
本当に、名人のような技術を持つことは・・・至難中の至難なことだからである。
他の果樹よりも至難である!
他の果樹は「菌根」ではない!
ブルーベリーも植物だから、他の果樹の基本と大きな違いはない。
他の果樹の技術を導入することも間違いではない。
しかし、それだけでは不正解、五体満足なブルーベリーにはならない。
「根」の問題が…棚上げされているからである。削除されているからである。
畑に・・・木材腐朽菌が生息していないからである。
枯れ落ち葉の「炭素循環」が構築されていないからである。
ここまで記すれば、隔年結果を防ぐには、どうすればよいか理解できるだろう。
1 他の果樹栽培の隔年結果防止技術を導入すること。(これは既に行われている)
2 菌根植物にあった栽培を行うこと。
枯れ落ち葉、木材腐朽菌。
この二つを行なえば、隔年結果も、樹の老化も・・・適地であれば相当のところまで防げる。
夏負けしないからである。
ブルーベリーの隔年結果を防ぐには
buru-kakunen