防草シートに撒いた「イチゴ満作 Kiwame1号」。
防草シートに拮抗菌「木材腐朽菌」を繁殖させる。
防草シートの上に地面置きしたシンビジューム鉢。
「イチゴ満作 Kiwame1号」の木材腐朽菌で助かった・・・蘇生した、
シンビジュームのフザリュウム「株腐れ病」。
木材腐朽菌のエンドファイト活用
上写真。
近年、エンドファイトによる「体内防御システム構築」による、
病気防止が大きく取り上げられている。
植物体内に生息する無害の細菌である。
組織培養では、この内生菌、コンタミ除去に難儀することがあるが、
このエンドファイトを植物は養殖しているとも考えられる。
この菌が、組織内に進入すると「体内防御システ」のスイッチがONになって作動する。
エンドファイトを、現在「内生菌」と非常に狭い範囲の菌に定義しているが、
組織外部への接触、繁殖でも、「体内防御システム」は作動する。
右の写真。
このシンビジュームは、フザリュウムが侵入した「株ぐされ病株」である。
赤印のバルブ。
この罹病株を「イチゴ満作 Kiwame1号」で植え替えした。
その後、病気は進行しないで、新芽が発生し生長した。
写真は、その一年後の状態の株である。
病害株から、健全な株に蘇生した。
「イチゴ満作 Kiwame1号」以外の培養土では、こういう例はほとんどない。
これは「イチゴ満作 Kiwame1号」で植え替えたことによって、
木材腐朽菌が鉢内に繁殖し、この木材腐朽菌がシンビジュームの根に接触して、
株内に「体内防御システム」が構築され、フザリュウム菌のさらなる繁殖を抑止したため、
新芽への菌侵入が起こらなかった。
この状態が一年続き、病気のバルブから病気のない新しいバルブが形成された。
多年草植物の場合、病害菌と体内の防御システムの攻防があり、
種族を維持持続するために、ありふれた菌である木材腐朽菌を利用している。
現在のエンドファイトは、組織内生菌としているが、
植物の「体内防御システム」をONにする菌は、内生菌に限ったものではない。
一部の木材腐朽菌はラン科植物と共生する「菌根菌である。
「イチゴ満作 Kiwame1号の木材腐朽菌もラン菌(木材腐朽菌)である。
ラン シンビジュームの株腐れ病 フザリュウム菌
イチゴの萎黄病と同じ菌。
ラン シンビジュームの炭疽病
イチゴの炭疽病と同じ菌。




植物の根は、養分、水分を求めて伸びてゆく・・・・。植物によっては空気を求めて伸びてゆく。
農業では、より深く、より広く伸ばすとより良い生育がするということで土壌管理されている。
しかし、木材腐朽菌が生息している場合と、木材腐朽菌が生息していない場合は、く別なの伸び方をする。
上の写真は、木材腐朽菌が根を呼び寄せている、または、根が木材腐朽菌にのて行く・・・・
姿を映した、世界初の実証写真かもしれない。
動物は、自身でエネルギーを作ることが出来ないから、食べものを移動して調達する。
植物は、自身で光合成を行いエネルギーを作れるから、移動しなくても生きられる。
こういうことが定説であるが・・・・植物で最も進化したラン科植物の根が・・・
写真のように木材腐朽菌を目標に根をまげてでも・・・伸ばしてゆく。
前記の水を求めて、養分を求めて・・・といういうのは、枯れ葉、木材腐朽菌が無い場合の根の伸び方である。
根の伸び始めた初期は、木材腐朽菌が生息している場合は、材腐朽菌に向かって伸びて行く。
上の写真は、カトレアの気根である。
気根は、空中に根を伸ばすから「気根」というが、空中から酸素、水分を吸収する???と説明されている。
しかし、左の写真の根と、右の写真の根を見ると、
左の写真の根は、伸び始めは真っ直ぐにに伸びるが、地表の木材腐朽菌の生息している近くまで伸びると、
根をまげて・・・木材腐朽菌の方向に伸び始める!
木材腐朽菌を求めて・・・。
右の木材腐朽菌の生息していないバーク植えの根は、真っ直ぐに外の空中に伸びている。
水と、空気を求めて・・・。この根の伸び方は、水耕栽培の根の伸び方である。
植物の根は、どんなセンサーで木材腐朽菌を感知しているのか。
これと似た姿は、フザリュウム菌の「厚膜胞子」の発芽、菌糸でも見ることが出来る。
休眠していた「厚膜胞子」の近くまで、宿主植物の根が近くまで伸びてくると、
休眠を破り・・・根の方向に菌糸を伸ばして侵入する。
この・・・センサーの役目をするものは何か???
水耕栽培の根は、全然センサーが作動しない条件だから、目標をないまま伸びてゆく。
右のカトレアの根のように・・・。
自然界では、ほとんどの植物の根は、地表近く・・・枯れ落ち葉近くに「吸収根」を張る。
イチゴの「浅根」。ブルーベリーの「浅根」ぶどうの「浅根」
さくらんぼの「浅根」・・・・。
喬木の根も、地上部を支える「支柱根」は地中深く直根であるが、
養分を吸収する「吸収根」は、地表近くに伸ばす。
養分を吸収するためであるが、それより前に、木材腐朽菌に向かって伸び始めている。!
養分を求める前に木材腐朽菌を求めている。
それが・・・養分にありつけることを植物は知っている。
このセンサーの働きによる根の目標設定。
植物の根は、自然界では、水耕栽培のように全面に伸びることはない。
木材腐朽菌が作る養分とブドウ糖のエネルギーを調達するためである。
多年草植物にとって、センサーが無ければエネルギーを調達できない。
養分、水分なら、土壌でも、水耕栽培のように水中からでも調達できるが、
木材腐朽菌の菌糸だけが作るぶどう糖は、木材腐朽菌の菌糸と共生しなければ調達できない!
的確に木材腐朽菌に根を伸ばすには・・・センサーが必要である。
真っ直ぐ伸びていた根が、木材腐朽菌との距離が、ある間隔まで近づくと、
急に方向を変え木材腐朽菌の住む方向に曲げる。
この姿は、植物の根にとって、木材腐朽菌が非常に重要なものであることを示している!
こういう姿を見ると、木材腐朽菌を削除した水耕栽培というのは、
植物の実相を知らない技術と言えるかもしれない。
これは、イチゴ栽培にも言えることで、木材腐朽菌の生息しない畑、
高設栽培の・・・モミガラ、オガクズ、スギ繊維、ヤシ繊維培養土は、
イチゴが本当に望んでいるものではないかもしれない。
人間にとって都合の良いものは、必ずしもイチゴが望んでいないのかもしれない。
つまり、養分、水分は・・・人間が植物に与えられるが、エネルギーは与えられない!
これまでは、このエネルギーを根が調達しているという知見が無かったから、
植物は「独立栄養」で生きているとしてきたから、エネルギーを作らない培養土、水耕栽培で栽培してきた。
しかし、植物は木材腐朽菌が作るエネルギーを求めて、根をまげてでも・・木材腐朽菌に向かって伸ばしている。
水耕栽培で作れる植物と作れない植物があるが、これは木材腐朽菌との関係があるのかもしれない。
共生関係がもともと無い、軽いものは、木材腐朽菌に向かって根を伸ばす必要はない。
木材腐朽菌に向かって根を伸ばすというのは、エネルギー調達だけの目的ではない!
このことが、病害菌から身を護ることにもなるからである。
根の先端が木材腐朽菌の菌糸の接触することで、「体内防御システム」を作動するスイッチをONに出来る。
この作用は、前記したフザリュウム菌の休眠から目覚めるスイッチONがあれば、
植物にも、拮抗菌、エンドファイトをセンサーにして防御システムを作動させる仕組みも備えている。
植物の根が木材腐朽菌に向って伸びるというのは、一つの理由だけではない。
そんな効率の悪いことは自然界はしない。
一石二鳥どころか・・・・三、四、五、六鳥である。
イチゴの地表に伸びている浅い根は、伊達や酔狂で・・・そうしているのではない。
木材腐朽菌の病害菌拮抗能力について。
木材腐朽菌は多くの病害菌の拮抗菌である。
病害菌のほとんどは、木材腐朽菌から見れば「新参者」である。
木材腐朽菌が支配するエリアでは、病害菌のほとんどは「負け組菌」である。
木材腐朽菌が舞台の主役なら、病害菌は・・・端役、その他大勢の劇団所属菌である。
農業では、枯れ葉でなく堆肥だから、畑には主役の木材腐朽菌がいない。
端役だった病害菌が、主役を演じて、病気が蔓延した畑になる。
有機農法での病害発生は、農業が「枯れ葉」と木材腐朽菌を削除しているからである。
炭素循環栽培と唱えてても・・・堆肥である。
醗酵腐敗菌は「炭素循環」させる菌ではないのだが・・・理屈に合わない理論を唱えているということ。
有機物を醗酵腐敗させるには炭素率40以下。窒素が多い場合で起こる。
これは炭素循環ではなく「窒素循環である。
本当の炭素循環栽培は、枯れ葉と木材腐朽菌によるもので、木材腐朽菌を使わないものは「似非」である。
つまり、大王杉に堆肥など与えた人いない・・・ということ。
緑肥など・・・自然界にはないということ。
こういうものを与えると、土壌に糸状菌が増える! だから作物が良く育つ????
病害菌も「糸状菌」である。
糸状菌の支配者が木材腐朽菌。
そういうことで、木材腐朽菌は病害菌の「拮抗菌」「天敵菌」である。
イチゴのフザリュウム菌、炭疽病菌は、ラン科植物の株腐れ病、株腐敗病と同じ菌である。
木材腐朽菌には約30万以上あるといわれるが、その中には病害菌も含まれている。
それ以外の木材腐朽菌の中から、病害菌の拮抗菌を探しこれを利用する。
こうすることで、養分、水分、ブドウ糖のエネルギーの調達とドジに、
病害菌の侵入を防ぎ、エンドファイトとして利用すれば「体内防御システム」も構築できる。
この理論を。日本再生循環緑化研究所のラン育種ハウスで10年間継続して実験してきた。
前記した様に、イチゴの菌とシンビジュームの菌が同じだということから、
日本再生循環緑化研究所でフザリュウム菌、炭疽病菌と木材腐朽菌の拮抗作用を検証してきた。
その実例が、写真のシンビジュームの地植え成功である。
フザリュウム菌の侵入を「イチゴ満作 Kiwame1号」の木材腐朽菌が阻止したから、
病気に罹らないで10年間生き続けた。 右写真参照
実施例
3000m2のシンビジューム温室で地実験。
イチゴ自生地の枯れ落ち葉が堆積し、木材腐朽菌が生息する地表を再現。
1 防草シートに「イチゴ満作 Kiwame1号」を写真のようにパラパラ撒く。
2 灌水して湿度を与え木材腐朽菌の繁殖を促す。
3 温室の最低温度8℃。
4 この防草シートの上に鉢を並べる。約5万鉢。
ラン栽培は、フザチュウム菌、炭疽病菌、軟腐病に非常に罹りやすい植物であることから、
世界中で「棚栽培」・・・イチゴの高設栽培のように・・・200年行ってきた。
この実験のように、地面に鉢を置く栽培は、あまりにリスクが大きいため、
ほとんど行われていない。
この理由は、ラン栽培は・・・キレイな培養土で植えて、肥料で作る栽培法である。
培養土は水ゴケ、軽石、杉皮繊維、ヤシ繊維、バークなど。
これには拮抗菌が生息していないから、病害菌の繁殖は急激に進む。
5 2006年7月から2016年8月までの期間殺菌剤は使用しない。
カイガラ虫の殺虫剤はスプラサイド剤年間2回散布。
以上「イチゴ満作 Kiwame1号」によるシンビジュームの地面鉢置き栽培を行ったが、
散発的に発病するものがあるが、ほとんど蔓延することはない。
この罹病率は、棚上栽培よりも少ない。
この3000m2の10年間の実験から、
「イチゴ満作 Kiwame1号」に生息する木材腐朽菌は、フザリュウム菌、炭疽病菌に対して、
顕著な「拮抗作用」を持つことが確認された。
このことから、イチゴ栽培に「「イチゴ満作 Kiwame1号」を使用することで、
萎黄病、炭疽病を抑止することが可能である。
また、「イチゴ満作 Kiwame苗用」での育苗では、育苗場への菌侵入を阻止できる。
この実験結果は、育苗場、イチゴハウスの周囲に防草シートを設置し、
「イチゴ満作 Kiwame1号」を撒いて木材腐朽菌を繁殖させることで、
除菌できることを示している。
木材腐朽菌を拮抗菌とした実例は、世界初である。
木材腐朽菌が生きていない
バーク植えのカトレアの根
木材腐朽菌が生きている
「イチゴ満作 Kiwame1号」植えのカトレアの根
物の根が木材腐朽菌を求めている 写真参照
木材腐朽菌のエンドファイトとしての能力について
現在のイチゴ栽培は、
地球の地表で生きている・・・浅い根を伸ばして・・・生きているイチゴ栽培で、
地表の支配者「木材腐朽菌」を無視、削除して活用しなかった!
この、「木を見て山を見ない」栽培法を続ける限り、さらなる発展は期待できない。
木材腐朽菌の炭素循環でうまれるエネルギーを活用しない限り、
現在の「イチゴの壁」を破ることはできない。
現在は、この壁を破るのに、科学を使っている。
病気は農薬、殺菌。糖度は光合成・・・又は甘い液の散布。夏負けは育種。
連作障害は・・・培養土の巷交換。
そういうことで凌げることが出来るのか????
イチゴの諸問題は、自然との乖離で起こっている。
多年草植物は、一年草より深く自然の再生と循環で、同じ場所で永年生き続ける。
この違いの中に、木材腐朽菌が深く関与している。
多年草のイチゴを、あたかも一年草のように扱い、一年草作物の栽培法で作っている。
ここに大きな盲点がある。
培養土作りでも、多年草植物を栽培する視点が欠如している。
病気、糖度、夏負け、老化、夏負けに挑戦するなら、今の栽培ではダメである。
光合成のエネルギー一つでは、それらと戦うにはエネルギーが少なすぎるからである!
その対策とし炭酸ガス施肥・・・を行っているが、これも・・・しゃにむに光合成を多くさせ、
多収穫と、高い糖度を狙ったものであるが、こういうことはハウス以外の自然栽培では不可能である。
つまり、光合成という一つのエネルギーに依存する限り、
将来もイチゴの諸問題は解決できない。
イチゴも、エネルギーが足りなければ・・・何ともならない!
そのように・・・説明するに違いない。
「イチゴ満作 Kiwame1号」は、屋久島の大王杉を育てた土壌、意表を再現した培養土である。
エネルギーを作り、エネルギーをイチゴに供給できる培養土である。
もし貴方が・・・・
大王杉と同じような力漲るイチゴを望むなら、「イチゴ満作 Kiwame1号」で栽培することである。
左写真
樹木に着生して生きる 着生ラン デンドロビューム。
樹木の幹肌には木材腐朽菌が生息している。
この菌と共生することで、非常に少ない根でも、写真のように素晴らしい生育が出来る。
この貧弱な根で・・・。
このデンドロは、根を伸ばすにも大きなエネルギーが必要だから、
根を多く伸ばすことを止めて、根の代わりに菌糸に丸投げしている姿。
木材腐朽菌の養水分、エネルギー供給能力を示した貴重な写真である。
これまでの農業では、
根を深く、長く、多く伸ばすことが、素晴らしい栽培だとされてきた。
水耕栽培では、ものすごい根にびっくりするが、
屋久島の大王杉なら・・・東京ドーム何個分の根張りになっているのか?
そんな根になっていない!
木材腐朽菌の菌糸に丸投げして、根は枝張りの範囲に過ぎない。
根を伸ばし、根を老化を防ぐにも大きなエネルギーを必要とする。
水耕栽培の根は、あくまでも一年草のトマト、キュウリ、メロン・・・である。
多年草の植物では、水槽に満杯になったら、翌年、どこに根を伸ばせるのか?
多年草は、同じ場所で永年生き続けなければならない。
根も同じである。
大王杉が、7000年間、水耕栽培のメロンの根のように伸ばしたら、
どうなる???????
そういうことで、多年草の根は、ほとんど木材腐朽菌のネットワークを利用している。
このことが近頃までわからなかった。
菌根菌を単独で研究しても何も見えなかった。
菌にも菌社会があり、菌単独での行動よりも、
多くの菌がネットワークを構築して、地球の地表を構成していた。
つまり、水耕栽培では、大王杉は作ることが出来ない!
・・・・ということである。






地球で最も巨大な生き物「木材腐朽菌」。
この生き物を、農業は「見落としてきた」。
地球の陸上の地表の支配者を見落として、農業がおこなわれている。
近頃、人間で腸内フローラが脚光を浴びるようになった。
胃がんでも、ビフィズス菌とピロリ菌の関係が解明さて来た。
しかし、農業の培養土では、何が何だかわからないような菌を動員して、
植物の生長を助け、収量アップ・・・のような農法が出ている。
地球の地表近くの土壌フローラ。
これを調べれば、地球の陸上の植物が自生している地表は、木材腐朽菌の花畑である。
つまり、地球の陸上で植物が自生していれば、そこには必ず「枯れ葉」と「植物死骸」がある。
その場所には、必ず約3億年前に地球に生まれた、枯れ落ち葉をエサにして生きる木材腐朽菌が生息している。
地球の陸上の地表は、植物が自生していれば、そこエリアは木材腐朽菌が支配している。
右写真は、日本列島の多年草植物の王者「屋久島の7000年の大王杉」である。
この巨大な杉には、光合成を越えたとてつもないエネルギーが漂うが、
これは地上のことで、地下には・・・もっと巨大な生き物が生きている。
それが森を作っている「木材腐朽菌」である。
木材腐朽菌には約30万種類以上あるといわれるが、学名が付いているものは、
僅かで、キノコとして名前が付いているものは約3000種ほどである。
人間の科学のメスが入っていない未開の領域が、地球の地表の世界を構築している。
木材腐朽菌は「好気性菌」。
地中深く生きる「嫌気性菌」ではない。
地表に生きるという意味は、地表に毎年新しい「枯れ落ち葉」が堆積するからである。
この地球で最も巨大な生物「木材腐朽菌」の活動を、
これまで、科学は、農業は、正当に評価してこなかった。
むしろ無視、削除してきた。
大きく評価してきた菌は「堆肥」を「腐葉土」を「ボカシ」作る醗酵腐敗菌である。
嫌気性菌をパスツールが初めて発見したことで、醸造、医学、農業・・・では、
ほとんど「嫌気性菌」である。
有機農法では、堆肥が・・・・主役の有様である。
「木を見て山を見ない」・・・。
屋久島の大王杉の自生地を見れば、そういう資材と農法は「小手先」に過ぎないことが理解できよう。
誰も堆肥など施与していない・・・。
自生地の大地、地表を7000年かけて作り上げたのは、枯れ落ち葉と木材腐朽菌である。
巨木が放射するエネルギーが人々を畏敬させるが、このエネルギーは、
光合成のエネルギーのみで作ったものではない!
1804年、スイスの化学者ド・ソシュールによって植物の光合成が発見されたが、
それ以降、植物の全てのエネルギーは光合成によってつくられることが常識になった。
本当に・・・そうなのか?
植物の3億年以上の生命が、たった一つの光合成で生き続けてきたのか?
近年の、葉を持たないで光合成しないで生きる「腐生植物」の研究から、
地表を支配する木材腐朽菌が、枯れ落ち葉のリグニン、セルロースから、
ブドウ糖を作り、菌糸が根にエネルギーを供給していることが解ってきた。
ラン科植物の「無胚乳種子」が、このぶどう糖のエネルギーを発芽エネルギーにすることで、
発芽することが解ってきた。
ラン科植物は、エネルギーを作れる木材腐朽菌と共生して生きていたのである。
エネルギーを作れない菌とは共生関係を結ばなかった。
つまり、地球の陸上に生きるほとんどの植物は、枯れ落ち葉の中に自生しているが、
その理由が解明されたということである。
これをイチゴで見てみよう。
イチゴは前項で記したようにバラ科の多年草草本植物である。
森林の中で、喬木がこぼした光で生きる「光負け組植物」である。
右写真のエゾノヘビイチゴで見られるように、「枯れ落ち葉」の中で永年生き続けている。
つまり「木材腐朽菌による炭素循環」の中で、地面に這いくつばって生きている。
同じバラ科植物には桜、サクランボ、梨のように光を求めて喬木に進化したもの多い中で、
その喬木が舞落した枯れ葉の中で生き続ける道を選んだ・・・。
なぜ、そういう進化をしたのか?
そこには、イチゴの深く巧妙な考えがあったのである。
喬木に成れば、光を多く獲得できる。
しかし、喬木になるまでの長い年月は、常に他の植物との競争の毎日である。
更に、自然災害に遭遇する機会も多くなる・・・。
養水分の確保も大変である。
このことは、大王杉の姿を見れば・・・満身創痍の姿を見れば、
喬木のリスクが非常に大きいことが理解できよう。
地面に這いくつばって、分相応に生きれば、喬木が守ってくれる。
更に、地表の支配者木材腐朽菌と共生すれば、枯れ葉がある限り生き続けることが出来る。
自身の光合成のエネルギーで・・・ランナーを伸ばして子株を新天地に移住させれば、
地表に大きな群落を作ることも可能である。
小さくとも、あるエリアでは場所取りの優占種となり、支配することも出来る。 右写真参照
イチゴの戦略の中に木材腐朽菌との共生と、ランナーによる新天地確保がある。
高く、大きいばかりが生き残れる地球ではない!
ダーウインの環境に適応できるものだけが生き残る。
なぜ木材腐朽菌が地表を支配出来たのか。
地表で生きることが出来る。
地表の枯れ落ち葉からエネルギーを作り出すことが出来る。(白色木材腐朽菌)
地球の微生物の中で、枯れ葉のリグニン、セルロースを分解して腐植にできるのは
木材腐朽菌のみである。
枯れ葉には光合成で作られた1kg約3000から4000カロリりーの炭素が含有している。
このエネルギーを利用して、養分と水分があれば、何処までも菌糸を伸ばすことが出来る。
この特性で、地球最大の強大生物になった!
植物、菌もエリアを確保するために、他の植物、菌の侵入を抑止する多様な成分を分泌するが、
木材腐朽菌の菌糸の酵素は、それらの成分を分解出来る。
自身が分泌する老廃物質も分解して、地表を清浄に出来る。
木材腐朽菌の病害菌に対して「拮抗作用」を備えた
最も食料の多い地表で生きることが出来る「好気性」を備えた。
多くの養分を吸収できる。
乾燥、多湿でも高温でも、低温でも生き続けられる。
枯れ葉などの下で生きるから、紫外線のリスクが無い。
多く種類を作り、地球の陸上のほぼすべてを制覇した。
(この中にはナラタケ菌のように植物を枯らす菌も生まれたが、ごく一部である)
ほとんどの木材腐朽菌は、植物死骸、枯れ葉の分解菌、腐生菌である)
木材腐朽菌のエネルギー生産と、エネルギー供給の姿
右写真は、日本再生循環緑化研究所が世界で初めて成功した、
ラン、シンビジュームの地植え写真である。
地植えして10年目の写真である。
鉢植えなら、夏は温室の外に移動できるが、地植えは一年中温室の中。
夏には40℃以上が連日つ続く・・・。
それでも「イチゴ満作 Kiwame1号」栽培のシンビジュームは、
夏負けしないで、毎年素晴らしい花を咲かせる!
つまり、木材腐朽菌が「イチゴ満作 Kiwame1号」を分解してブドウ糖を作り、
シンビジュームの根に供給して。このエネルギーで、シンビジュームは、
光合成不足分を補った。
これによって「夏負け」しなかった・・・。
無肥料で、この雄大なシンビージュームの姿になる。
「イチゴ満作 Kiwame1号」は約二年で分解され土壌に還るが、
この年間の間に、少しずつ・・・エネルギーが作られ、
シンビジュームは、これを調達して、夏負けを凌いだ!
二枚の写真は宇井 清太(日本再生循環緑化研究所代表)の
蘭展の会場であるが、このラン展会場に漲るエネルギーに絶句した。
屋久島の大王杉、縄文杉を見たことのある人は、
ここのランは、大王杉と同じエネルギーがある!・・・・との感想。
息を呑むエネルギーである。
つまり、この見る人を絶句させるエネルギーは、
シンビジュームの光合成のみで生まれたエネルギーではないということ。
地面に落ち葉のように撒いた「イチゴ満作 Kiwame1号」を、
木材腐朽菌が分解して作られたエネルギーも加わって、
大きなエネルギーになった。
木材腐朽菌が作り、供給するエネルギーについて
itigo ene