鞘葉。
ランの新芽は「鞘葉」に保護され
伸びだす。
(ハカマは伊達にあるのではない)
捨てようとしたコチョウランが
SUGOI-ne2号ゴールドで生き返った。
これがSUGOI-neである。
8 害虫による生育停止、生育阻害。
9 病害による生育停止、生育阻害。
微生物。地球に生命が誕生してから約20億年は微生物が主役の世界であった。
植物が、動物が姿を現わした時、微生物の進化は爆発的に多様化した。
死骸を食べ物にするもの。
生きた動物、植物に寄生して生きるもの。
植物の進化は、微生物との攻防の歴史でもある。
現在も見えないところで熾烈な戦いが繰りかえされている。
しかし、自生地のランから見れば、病害菌より最も怖いのは「愛好家」というヒトである。
よほどのことがない限り、自生地では「絶種」するほどの病害菌はない。
ラン菌との共生は、病害菌の一方的な繁殖を抑止していると考えられている。
しかし、ヒトは・・・・根こそぎ・・・・。
これだけ、ランの進化における病害菌対策では防ぎようがない。
だからヒトが一番怖い。
ランの病害菌対策
1 種子
胚乳の持たない理由は、この病害菌対策でもある。
より小さく出来るからである。
一個の鞘に多いもので50万も入り、広範囲に蒔ける。風で舞い散るものでなければならない。
微生物の敵は微生物である。
これをランは利用した。
2 根
根のエリアにラン菌を繁殖させる。
ラン菌を勝組みにする。ラン菌の食べ物として。古い葉を与える。
3 鞘葉
病害菌に対して最も弱い時が芽だしの時。
未熟で柔らかい葉を土壌の中から出れば、病害菌の餌食になる。
ほとんどのランは「鞘葉」を準備した。
ワックスを覆い、水をはじく。 病害菌の細菌は水の中で泳ぎ大繁殖するからである。
水をはじけば・・・・。
4 葉
ワックスで水をはじき、栄養分の少ない固いクチクラ層で葉身全体を覆う。
光合成を行なう葉。養分を貯蔵する葉。
病害菌にとっては、最も攻撃しやすい。常に戦場状態。植物の泣き所である。
気孔の穴。
5 バルブ
ランが長く生きてゆくための大切な養分貯蔵施設であるバルブ。
バルブの表面は分厚いクチクラ層で覆う。
6 ステム
伸び始めの時は、柔らかい細胞。
鞘葉を準備。
7 蕾
ランが生長する目的は、種族の繁栄である。
大切な蕾は宝物。
だから、ワックスで覆う。
8 花びら。
花に訪れる虫は少ない。
長く咲いていなければ受粉の機会がなくなる!!
多湿にも耐える細胞を準備。
9 果実
ワックス、クチクラ層を準備。
自生地では、これだけ危機管理の機能を具備して種族を維持保存してきた。
ウイルスの問題も克服してきた。
このようなランが、病気に侵されるということは、ヒトが栽培するからである。
ランの病気は、野菜、稲、果樹・・・・作物病理の消毒では防ぐことが出来ない。
例えば、稲のイモチ病なら、航空防除でイモチ病の薬を散布すれば相当なところまで防除出来る。
だが、ランの病気では、この考え方では、ほとんど防除出来ない。
つまり、ここで書いたような「生育停止」するような条件と、
病気にかかる条件がほとんど一致するからである。
生育停止するような条件では、前記の防護組織をランは準備することが出来ない。
そこに病菌の攻撃を許す問題が隠されているからである。
例えば、パフィオにナンプが発生した。
だから、抗生物質の薬を撒いても防除出来ない。
病気が出るようなら、作場、温室全体が、株を弱らせる環境になっているからである。
消毒する前に、何処が間違っているか再検討すること。
再検討して原因を突き止める知識も、経験もないヒトは、
ラン栽培では、どうにもならない御仁ということになる。
そういう人に限って、自然の法則を侮る。
素直さがない。
ランと会話するこころがない。ランを管理したがる。
ランが水が欲しければ、ランに水を与えれば良いこと。
SUGOI-neでカツオブシで失敗したヒトは、ランが水を欲しいと言っているのに、
それがわからない鈍感な人。
植物栽培以前の「感性」の問題である。
熟年離婚を突然配偶者からいわれても・・・・なぜだ!!・・・・・というヒト。
この人・・・・全然・・・解かっていない!!
そういうことである。
ランの病気の問題は、愛好という陰に、人間の身勝手、固定観念、
プライドのようなことが含んでいるということ。
薬では止める事は出来ない!!
SUGOI-ne栽培では、
自生地再現。
ラン菌を勝組みにして、病害菌を負け組みにする。
SUGOI-ne栽培は、基本的に「無農薬栽培」である。
しかし、敵もシタタカである。
株の中、維管束の中に潜んでいる。
ナンプ細菌。
この細菌は株の中に数年も潜んでいて、温度、湿度、株の弱り目のとき、
爆発的に増殖して株を枯らす。
SUGOI-neで植えたから、直後から無病になるというものではない。
フラスコ出しのときからSUGOI-neで植える。
そうすると、ほとんど病気はかからない!!
ウイルス病。
シンビではメリクロンで、ほとんど駆逐した。
野性らん、エビネなどで、山から掘ってきて2,3年で3ウイルス。
とんでもない病気の発生である。
コンポストが大きく関与しているとしか思えない。
ウイルス。
ラン菌のいないコンポストで植えた。
そういうことのようである。
SUGOI-neで植えると、ウイルス株の花のカラーブレーキング。
これが消える!!
10 急激な空中湿度低下による生育停止、生育阻害。
この問題は簡単なようで、相当深刻な影響をランに与える。
特にモンスーン気候の下で進化した多くのランにとって、自生地の雨期と、
日本の梅雨開け後の真夏の空気の乾燥には大きな乖離がある。
このモンスーン気候の雨期と、中南米の雨期には少し異なるところがある。
この違いが、カトレア栽培の潅水と、Cymbidium、バンダ、コチョウラン、デンドロなどの
潅水に違いが出てくる。
「シンビは水草」のように水を好む・・・と表現される。
カトレアの栄養生長期は・・・どうか?
同じように水がなければ光合成は出来ない。
なぜ・・・違いが出てくるのか。
その理由は、葉の枚数である。
Cymbidiumは4月から9月までの間に6から12枚の葉を伸ばさなければならない。
一日に行なう細胞分裂の数は、膨大なものである。
成株では2から3cmも伸びる!!
それに比較すると、カトレアなどの生育は・・・・特にワルケ、ノビリ・・・などは少ない。
CAM型ランにおいて、乾燥した強い風は・・・極端に株を弱らせる。
栄養生長期の風は、湿気を含んでいなければならない!!
ランの本には扇風機で風を当てる・・・ということが書かれている。
これは、風は・・・涼しくする・・・という意味であろうが、
相当、的外れかもしれない。
「クチクラ蒸散」を行なわしめることが、本当に良いのかどうか。疑問である。
なぜなら、そんな風の当たるところでは、プロトコームが死ぬからである。
さらにその風が乾燥している風なら・・・問題外である。
葉の温度を下げる以上に、ランにダメージを与える場合が多い。
雨の降り方、落下速度とランの葉の構造。
植物にとって自然は過酷である。
雨の降り方を見ても
暴雨風雨という激しいものから、霧雨のような優しい雨もある。
ランの潅水と、空中の湿度を考えれば、ランにとって最適な雨は、
「霧雨」である。
この霧雨の落下速度は、10m下がるのに約1時間も要するという。
微風でも舞い上がる。
こういう雨なら、空間を柔らかく湿らす。
どんなランの葉も・・・こういう雨を望んでいるのかもしれない。
最も喜ぶのは種子とプロトコームであろう。
しかし、スコールは激しい・・・土砂降りである!!
ランの葉を見れば、自生地がわかるし、自生地の雨の種類も想像がつく。
ランも統計を取っているに違いない。
過去何百年の雨の降り方の統計。
100年に一度の豪雨の激しさに耐える葉の構造。
リカステの葉とカトレアの葉。
葉が受ける雨、雨滴の強さが想像できる。
Cymbidiumの葉には韻がある。
音楽がある・・・。
それは、自生地の空気の湿気に関係するのかも知れない。
湿潤な空気。
東洋ランの人達は、葉の奏でる音楽を聞いているのかもしれない。
雨滴は、長い葉身を・・・・転がり落ちる。
東洋の美感である。
雨垂れの音。
Cymbidium栽培の湿度と、カトレア栽培の人の湿度の感覚に大きな違いがあるような気がする。
それは、葉の形、構造の違いによるのかもしれない。
宇井清太は、ワルケ、ノビリ・・・の・・・・あの激しい葉の荒々しさに、違和感を覚えてしまう。
そして、あの花の優美さに・・・・やはりランの美しさを見るが、
自生地の激しい気象の変化は、モンスーン気候と異なるものがあるのかも。
三点セット。
三拍子。
三位一体。
天地人。
空気への潅水。
葉への潅水。
根への潅水。
ラン栽培の潅水の極意かもしれない。
潅水には、この空中湿度の低下を防ぐ意味もある。
ランの置き場の広い範囲へのシリンジは非常に有効である。
乾燥には
1 地球規模のもの。
2 人為的なもの。
この一時的な人為的な乾燥が極めて大きな影響を与える。
春、外に出したとき。
秋 一気に日除けを取ったとき。
秋になると日差しが弱くなるから、日除けを取る・・・・と本に書かれている。
これが、とんでもないダメージを株に与える。
これ状態を自生地に当てはめると、一日で喬木の、熱帯雨林の葉が落ちたということ。
そんなことが自然界ではありえない。
あるとすれば、大きな木を人間が切ったとか、風で倒れた時くらいだろう。
日除けを・・・どうするかは、相当神経を使う。
一歩間違うと、真夏に逆戻りする「葉温」になる。
ランにとっては、非常にきびしい変化になる。
当然生育停止と、バルブ肥大への悪影響となる。
ハダニの大発生を招くことにもなる。
11 株分けによる生育停止、生育阻害。
ラン栽培の究極の悩みがこの問題。
この問題を解決出来ないが故に、メリクロンによる鉢物栽培が普及した。
自生地では、誰も株分けなどしない!!
これに尽きる。
しかし、実際の栽培現場では、ほとんど鉢に植える。
鉢に植えるということは、一種の「イジメ」である。
2,3年に一度、株分け、植え替えが必然的に必要である。
これまで、世界中の誰もこの株分け後の衰弱を解決した人はいない。
「手術」。
ランから見れば・・・。
コンポストの探求は、この植え替え、株分け後の回復の問題でもあった。
ランは元気の良い時は、シャボテンよりも丈夫である。
これに甘えて、一つの固定観念が生まれる。
どんなコンポストでも、元気な時は素晴らしい生育をする。
問題はこの後に起こる。
何年かすると、同じ管理をしているのに元気がなくなる。
一度坂道を転がり落ちると、元の元気を取り戻すのには・・・・何年もかかる!!
多くの場合、さらに衰弱。・・・・枯れる。
水だ、ミネラルだ、遠赤外線だ、アミノ酸だ、活性剤だ・・・・。
全部・・・効果が見られない。
試行錯誤の年月が過ぎてゆく。
SUGOI-neの登場である。
この問題を一気に解決したのがSUGOI-neである。
この場面での独壇場である。
スゴイネ!!
スゴーイ・・・・・である。
SUGOI-neを開発して満2年。
捨てる株が・・・・元気を取り戻した!!
スゴイ!!
毎日、毎日・・・・電話を頂戴する。
12 コンポスト不適による生育停止、生育阻害。
ラン栽培の歴史は、コンポスト探求の歴史でもあった。
ランは菌根植物。
実際にランを栽培してみると、他の植物のように作ることが出来ない。
水ゴケ。
これに最初に目をつけた人は「天才」かもしれない。
恐らく、試行錯誤の果てに「毛細管現象」「保水性」「排水性」「耐久性」「PH」・・・・。
何事も、初めてやるのは勇気がいること。
ホヤ、ナマコ、ウニ・・・・ふぐ・・・を最初に食べた人の勇気に頭が下がる。
ランのコンポストも同じ。
世界中のランつくりが、アレダ、コレダ、ミックスだ・・・と、世界中から
取り寄せて栽培してきた。
帯びに短しタスキに長し。
皆、一長一短。
欠点を補うためにミックス!!
それでも、良いものは見つからなかった!!
ラン菌削除のコンポストに最大の問題があったのである。
例えば、ブラジルから・・・ワルケをへッペガシテ来る。
それを植えるのが水ゴケ。
よーく考えると、それでよく出来るのであれば、ランのランたる進化の意味がない。
「炭素連鎖」がない!!
なぜ、培養基に砂糖を入れている?
コンポストというのは、最低限「種子が発芽する」ものでなければならない。
プロトコームが、リゾームが育つものでなければならない。
ところが、現在まで使用されてきたコンポストでは、全部失格であった。
生育停止、生育不良、生育阻害。
当然のことである。
どんなベテランも、最後はコンポストに悩まされる。
一時期最高の技術を称された人も、維持継続できない。
肥料と、テクニックでは到底解決出来ない問題に直面することになる。
そういうもので、ランが育つなら、何も苦労などない。
草花と同じである。
SUGOI-ne。
世界で初めてラン菌入りのコンポストが出来た。
SUGOI-ne栽培でも失敗する人いる。
アレヤコレヤと・・・・いうこともある。
ラン栽培者のレベルは天と地のほどの差がある。
成功する人と失敗する人。
どんな仕事にも失敗は付き物。
血を流して勉強しなければ身につかない。
SUGOI-ne栽培では、これまでの成功例が、かえって障害になる!!
水ゴケ栽培に知識、技術、経験が裏目に出る。
勉強しなければならないことが・・・・ラン菌のことが出てきた。
ランは奥が深いのである。
ランを侮った人は・・・失敗する。
SUGOI-neを侮ってはならない。
ラン菌を侮ってはならない。
SUGOI-neは科学である。
SUGOI-neを否定する人は・・・科学を否定すること。
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