SUGOI-neに生息するラン菌の
炭素連鎖によって糖がプロトコームに供給され、
発芽した状態。
ランの自生地では、このようにして
発芽自生する。
SUGOI-neは自生地におけるラン菌との共生を
実現した。
無菌のプロトコームを
SUGOI-neに蒔く
腐生ランCym macrorrhizon
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5 SUGOI-ne源液、尿素、生油粕を与える
SUGOI-ne栽培では、これまでのランの肥料の概念を一新する。
ラン菌による炭素循環を実現した。
これまでのコンポストにはラン菌が生息していないから、炭素連鎖をコンポストに導入することは不可能であった。
ランの自生地における埴生は炭素循環と窒素循環で成立している。
炭素循環は光合成で作られる炭素化合物のリグニン、ペクチン、セルロースを材木腐朽菌が分解し、
土壌に「糖」を蓄積すること。
菌根植物は、この菌根菌(材木腐朽菌)が分解した糖をエネルギー源として生きている。
葉で合成する光合成の「糖」と併用して生きている。
更にランの進化は、これまで記してきたように「腐生ラン」まで作った。
この腐生ランは、ラン菌(材木腐朽菌)が分解した「糖」をエネルギーのして生きている。
ここまではラン栽培する者の「常識」であり、基本の「知識」である。
ところが、これまでこの常識が、知識がコンポストに応用実践されたことはランの歴史になかった。
これまでのコンポストは糖どころか、ほとんど何も含まない・・・水ゴケ、バーク、軽石、杉皮・・・
等で、主に排水性、保水性、耐久性に重点が置かれてきた。
ランは根の柔組織に水を貯蔵して、その水分で生きられる。
このことから、必要な養分は・・・・肥料として与えればよい。
そういう考え方が主流を占めてきた。
事実、そのような栽培でも、どうにかランは成育し、花も咲いてきた。
ランの自立したシタタカサに、栽培者は胡座をかいてきた。
ランのシタタカサに騙され、惑わされ、本当のランの姿を見失ったきた。
そこに「ラン菌」の研究、探索、発見が疎かになった原因がある。
更に、ランの歴史は、植物分類学上での新種の発見がある。
ラン菌の研究より、新種の発見が名誉であり、プライドでもある。
地道なラン菌の研究は疎かにされた。
パフィオでは、19世紀までの新種の発見のオコボレの種が、今も時々新発見されるが、
育種の素材として子孫に素晴らしい遺伝子を持つ原種の探索は、他のランでは19世紀でほとんど終っている。
横道にそれたが、そういうことで、これまで、ラン菌入りのコンポストは一顧だにされなかった!!
どうのか栽培出来る。
これがコンポスト開発を遅らせた。
Cymbidiumは大鉢なので、コンポストは最も切実な問題であるが、軽石、バークでどうにか凌いできた。
パフィオは面積が小さいので、目が行き届く。
注意に注意を払っての栽培を行って、どうにか凌いできた。
肥料とコンポストは密接な関係。
ランの肥料を考える時、SUGOI-ne栽培では腐生ランを考えること。
腐生ラン・・・これを知ればSUGOI-neの肥料が解かる!!
昭和40年代、インドのオーキッドハンターが、
採集したランのリストを頻繁に宇井清太に送ってきた。
原種には興味がなかったが、
その中にCymbidiumの
腐生ラン Cym macrorrhizon
(マヤラン)があった。
Cymbidiumには一種腐生ランがある。
これは驚きであった。
デンドロにも、パフィオにも、ベンダにもカトレアにもない。
どうしてCymbidiumが腐生ランにまで進化した。
北インド、パキスタン、から日本まで分布する。
輸入して栽培したが、軽石では無理だった。
砂糖からコーンシップまで与えたがことごとく失敗。
SUGOI-neを開発する時、真っ先に浮かんだのが、
この腐生ランのことである。
自生地では誰も肥料を与えない。
それでも、葉を無くしたランも生きている。
葉のあるランは、当然生きている。
これが自生地である。
自生地でのランはどのようにして養分を調達する?
糖(澱粉)
1 光合成による糖の合成。
植物のが生きるためのエネルギー、細胞増殖するための
エネルギーなどに使われる。
植物の身体を構成するリグニン、セルロース、ペクチンなどは、
光合成で作られた澱粉から作られる。
したがって、ラン栽培を行う場合は、
光合成を阻害する要因を排除すればよいことになる。
2 ラン菌がになう炭素循環の中の糖。
前記の腐生ランは、この糖でのみ生きている。
腐生ランの身体も右の写真の花も、種子も・・
全てこのラン菌が供給する糖でまかなっている。
他のランは自生地では1と2の糖で生きている。
ラン栽培では、コンポストにラン菌が生息していないから、
1のみの糖で生きている。
ここまで説明すれば、現在行なわれている栽培法、
コンポストは、いかにランにとって自生地と乖離した
誤った欠陥栽培、コンポストであるか解かる。
SUGOI-neにはラン菌が生息している。
世界で初めて開発されたコンポストである。
このことを実証したのが2006年に、
宇井清太がSUGOI-neで開発した
「プロトコーム種子化育苗法」である。
無菌のプロトコームにラン菌を共生させ、
発芽させる技術である。
この方法は、これまでのコンポストでは不可能であった。
SUGOI-neで初めて可能になった。
これは、ラン菌の炭素循環を利用した発芽法である。
窒素
植物細胞の原形質の主成分。
原形質
核と細胞質(細胞膜を含む)
原形質の成分(標準的)
水 85%
たんぱく質 10%
脂質 2%
無機質物 1,5%
核酸 1,1%
他の有機物 0,4%
窒素はアミノ酸をつくりたんぱく質になる。
前記したように細胞の原形質の主成分であるため、生物は窒素が必要である。
特に細胞増殖する栄養生長期には必要になる。
ラン栽培お於いても、栄養生長期に窒素肥料を与える必要がある。
コンポストに窒素が含まれていないからである。
SUGOI-neの場合はどうか?
SUGOI-neにはラン菌が生きている。
このことを想定しないと、SUGOI-neの肥料の与え方が解からないことになる。
30億年前。
微生物はどうやって細胞増殖のための窒素を得ていたのか?
地球上には当然現在のような植物の落ち葉、死骸、動物などの死骸の有機物はない。
何処に窒素がある?
それは、毎日天空で発生する静電気のスパークである。
「稲妻」である。
大氣にには窒素ガスが高濃度で存在する。
空中で静電気が放電すると・・・・空中窒素が「尿素」になる。
この尿素が雨に溶融して海に降り注ぐ・・・。
この尿素に含む窒素を利用した。
後年、海に昆布などの海藻が発生すると、身体の表面から海水の尿素を吸収した。
このDNAが、現在の植物の葉のも引き継がれている。
ランにとって。毎日降るスコールに含まれる「尿素」は、非常に大切で重要な窒素源である。
現在の微生物にとっても、この雨に含まれる「尿素」は貴重な窒素源である。
ランの自生地は、この雨の「尿素」が極めて重要な役割の担っている。
なぜなら・・・ランは新参者。
水の、光の、窒素の争奪戦において、いつも「負け組み」である。
植物間の熾烈な戦いの場である自生地。
土壌に根を張っても・・・他の植物との争奪戦がある。
だから・・・・樹の上に逃げたランもいる。
水の貯蔵庫を大きくしたランもいる。
そこには雨水に含まれる尿素を確保する狙いが込められている。
一方、ラン菌(材木腐朽菌)。
今でも30億年前のDNAを捨てていない。
雷がなると、材木腐朽菌は大繁殖する。
シイタケなどはホダ木に静電気をスパークさせると20%も増収する。
この菌糸の大繁殖とランとの関係は、稲妻がやがて「尿素」を含んだスコールにある。
負け組みのランが、進化の中で見出したウラワザである。
葉面散布剤の主成分は「尿素」なのは、この自然の法則を真似たものである。
窒素肥料に有機物の動物性、植物性があるのは、
生物の排泄物、死骸の最終段階はたんぱく質由来の尿素であり、
最後は無機質の硝酸態窒素になって植物に吸収されることが突き止められたからである。
そうであるならば、有機物由来の硝酸態窒素も、化学合成で作った硝酸態窒素も変わりはない。
そうして「化学肥料」が生まれた。
近頃、アミノ酸が添加された液肥がある。
これは、植物の細胞の構成物質がアミノ酸から作られているということから考えられたものである。
このようなランの肥料は、言うなれば「作物の肥料学」から生まれたものを、
そのままランに応用したい過ぎない。
理論的には正しい。
しかし、ランは、この一般の植物・・・農作物栽培の肥料では、なかなか栽培が困難である。
農作物のようにはいかない。
なぜか?
窒素肥料を与えると増収する農作物のほとんどは光合成の「勝組み植物」である。
陽光性植物である。
充分な光の下で光合成が行なわれる。
この条件では、細胞増殖するに必要な窒素が適度にあれば良い生育をする。
リービッヒの最少律の法則で、この条件で窒素が不足すれば、生育は抑制される。
ランも同じである。
ランの場合は、このように単純な進化ではない。
葉のみの光合成ではなく、ラン菌が分解する糖・・・この二つのルートの糖が必要だからである。
ここにラン栽培の今日の問題がある。
肥料をいくら研究してもラン栽培は成功しないという問題である。
右の写真はモンスーン気候の下で進化したCymbidiumとパフィオであるが、
光合成の能力になぜこのような差があるのであろうか。
同じラン科植物であるのに。
パフィオの小さな、つつましやかな生き方とは・・・。
頂点の芽を花芽にして生長を自ら止める・・・という生き方。
パフィオの自生地の森には巨木も大木もあり、森を支配する。
その葉陰の下、巨木が見捨てた不毛に近い場所・・・・
そこでランが生きるには・・・
常に、何かが不足している!!
その一つに養分がある。
その不足している枠の中でしか生きることの出来ないラン。
その貧乏性か、清貧の思想なのか解からないが・・・・・
そこに、突然・・・・我々が農作物に施すように肥料を与えても、あまり効果は見られない。
写真のCymbidiumとパフィオを比べても、一日の細胞増殖する数も量もまるで違う。
非常に微量の養分でパフィオは生きられるように進化した。
このようなパフィオが、日本の悪環境で栽培されたらどうなる?
生きるに十分な光合成が出来ない場合。
自生地なら・・・ラン菌に頼ってエネルギーの「糖」を供給してもらって急場を凌ぐ!!
ラン菌のいない我々のコンポストでは・・・このことが出来ない!!
日本が、アラブから石油を輸入できない・・・みたいなもの。
水ゴケが輸入できなくなったランつくりのようなもの!!
健康な身体を作れないパフィオはどうなる?
すぐさま・・・ナンプ病細菌が侵入してくる。
以上の説明でお解りのように、ラン菌のいない状態でのランは、急場を凌ぐことが出来ない。
ランは、農作物のように窒素循環で生育が大きく左右される植物ではなく、
非常に養分、水分、光などが制限された条件下でも、
他の植物が一年で大きくなる量を・・・・何年もかけて・・・・作ってゆくように進化した。
したがって、パフィオでは肥料に頼る栽培は根本から間違いである。
昔は、日本産の生水ゴケでパフィオ栽培した
その時代は、雨水で肥料など与えなくても良く育った!!
それは、上記の理由である。
ニュージランドからなどの輸入水ゴケになってから・・・どうも良くない。
つまり、現在の水ゴケ、バーク、軽石、セラミック・・・・のような養分の含まない、ラン菌のいない、
肥料を与えて作るような栽培では、パフィオの原理原則に合致しない。
SUGOI-neを使わないで、これまでのようなコンポストでは、肥料をアレコ与えても、ほとんど意味はない。
炭素循環の糖の問題が削除されているからである。
一般植物とランの違いが、全然・・・ないからである。
宇井清太の新発見のラン菌。
SUGOI-neは、この根本の問題を一挙に解決した。
SUGOI-neは生の樹皮で製造しているから、生きた植物の全成分が含んでいる。
ラン菌が生きているから、樹皮の糖、リグニン、ペクチン、セルロースを分化して糖にする。
樹皮には当然窒素、燐酸、カリ、ミネラルを含んでいる。
ほとんど無肥料でもパフィオは作れる。
原則は・・・そうであるが、問題が一つある。
植えた直後のランとラン菌による養分の争奪戦が行われることである!!
ラン菌も繁殖したいからSUGOI-neの養分を吸う。
パフィオも吸いたい。
菌糸とランの根の戦いでは、パフィオに勝ち目はない。
そこでどうするか・・・・?
自生地のスコールを真似ればよい。
尿素の5000倍程度のものを・・・毎日与えればよい。
根の痛んでいない場合は、植えて2、3日後あたりから「生油粕」を少し与える。
この生油粕は肥料として与えるのではない。
ランの餌として与える。
パフィオにも大型のものから、小型のものまで多様であるが、
なぜ小型に進化した?
リービッヒの最少律の法則が自生地にあるためである。
大型に生育出来ない・・・・条件が・・・ある。
岩生。
石灰岩の上に豊穣な埴生があるわけはない。
好き好んで石灰岩に生きているわけではない。
ラン菌のいない水ゴケに石灰岩をミックスしても・・・何の意味もない。
問題は石灰岩の上に堆積した有機物の中で繰りひろげられている炭素循環である。
ここまで説明すれば、なぜパフィオがSUGOI-neで素晴らしい生育をするか理解出来よう。
燐酸とカリは、ラン菌が供給してくれる。
ラン菌にお任せすればよい。
この項目のまとめ。
SUGOI-ne栽培の肥料は
1 尿素の液肥の葉面散布。 1000倍程度、スコールのように葉を濡らすこと。
尿素の5000から8000倍。潅水代わりに与えること。
弱った株には、夕方、葉の間に上記の水を溜めること。
(紫外線カット、散光、不織布が条件。朝は厳禁)
2 生油粕。
栄養生長期に2、3回、少量。
ラン菌の餌として与える・・・・この感覚。
肥料と考えないこと。
醗酵油粕は厳禁。醗酵油粕には動物の骨、肉が入っており、
これを醗酵、腐敗させるのに「酵母菌」「乳酸菌」を使用する場合が多い。
ラン菌は材木腐朽菌でキノコの仲間。
ランは「酵母菌」「乳酸菌」と共生はしない菌で、SUGOI-neの中で、
微生物の戦いが起こる。
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