写真は30日も潅水しないCymの根。
ペクチンの皮膜の限界で根が萎びている。
それでも根は生きている。
乾燥ではよほどでない限り根は枯れない。
ペクチンというのは、ランの生命線。
これを知ることが、ランを知ることである。
 

 ランの適湿とは。

  一日24時間の中に・・・・根にペクチンのない状態と、
  ペクチンのある状態である。
 ランの乾燥とは
  根にペクチンが出現した状態である。
 ランの過乾とは
  根にペクチンが出た状態が何日も続いて、根が細くなった状態である。
  やがて、根に「しわ」が出て・・・・萎びてくる。
  この状態でもランは「枯れる」ことはない。
  特にバルブの持っているランはバルブに水分、養分を蓄えているから。
  バルブのないバンダ、コチョウラン、パフィオ、フウランなどは、
  葉が水分の貯蔵庫になっている。
  フウランなどは・・・・冬に葉が萎れる。
  細胞の水分の濃度を高くして・・・・凍結を防ぐ。
  コチョウランは・・・・ものすごくペクチンの濃度を濃くする。
  葉は干した昆布のようになる。
 ランの過湿とは
  何日も根にペクチンがない状態。
  根の柔組織に満水の状態。
  これでは窒息する。ラン菌も窒息する。
  根腐れが起こる。

 以上のようにランの根は「乾燥」には非常に耐え力がある。
 反面多湿には・・・弱い時期がある。この弱い時期は・・・・休眠期である。
 葉が活動、光合成をあまりしない時期には・・・水はあまり必要としないためである。

 自生地では簡単にはランが枯れないのに、鉢に植えると枯れる。
 潅水が間違っているか、紫外線の問題である。
  

  
Cmybidium メリクロン
フラスコ内の根にペクチンが発現している状態。
ペクチンが発現すると根は白くなる。
この状態であれば根腐れは起こらない。
蘭の根は「菌根」。
蘭菌との共生関係で太い菌根を形成する。
蘭菌が生息しないコンポストでは、このような太い根は出ない。
無菌培養の寒天に伸びた根は、イネの根と殆ど同じである。
SUGOI-neは種子が発芽する自生地を再現した夢のコンポストというのは、自生地の菌根と同じような根になるからである。
ペクチンは蘭菌の繁殖、保護とも密接に関係し、蘭菌の生存するための湿度を保つ働きあると考えられている。
根腐れは蘭菌とも密接に関係しており、蘭菌に良い状態の条件では根腐れは起こらない。
蘭菌の生息条件には湿度、温度、通気、PH、栄養分などが深く関係し、
蘭菌に良い条件は蘭にとっても良い条件である。

SUGOI-neは理想的な「菌根」を形成し、それが株を元気にさせている。
耐暑性、耐寒性が強くなり、元気な葉になり、病気に侵されない株になる。
コチョウランの気根
分厚いペクチンで覆われている
カトレアの根が乾燥して
ペクチンで覆われた状態
 以上のようにペクチンの機能を覚えれば、SUGOI-neでどんなランも簡単に作れる。
 ペクチンを知らないと・・・・とんでもない勘違いの潅水を行ってしまう。
 このペクチンとSUGOI-neの相性から・・・鉢はポリ鉢が最高である。
 栄養成長期は・・・・どんなランも夕方潅水それば・・・・最高に生育する。
 そのように作ったコンポストがSUGOI-ne なのです!!
 パフィオの根
   パフィオの根にもペクチンがあるので、
   このように露出していても枯れることはない。
   
   SUGOI-neでパフィオは素晴らしい生育するのは
   SUGOI-neの絶妙な毛細管現象が、パフィオの根と
   ぴったりだからである。
   
   ポリ鉢植え、素焼き鉢にポリ鉢カバーで根ぐされは起こらない。
   この場合も栄養成長期は鉢の上部1/3にペクチンが発現したら
   潅水で・・・・最高に作れる。
エビネの新根。
 潅水して柔組織に充分吸水させ、そして蒸散させて乾燥し
 ペクチンを発現させ、そして又潅水。
 これを繰り返すと、新葉の完成で光合成が盛んになると
 蒸散作用も旺盛になるので新しい根を盛んに伸ばす。

 どんなランもこのような根の性質を持っている。
 つまり栄養成長期には、一日24時間の中に、
 ペクチンの発現と消えるときが必要である。
 つまり一日の中に適湿と乾燥する時間が必要である。
 つまり全部の根において程よい乾燥が絶対条件である。

 これが無造作に出来るのがSUGOI-neである。
 夕方SUGOI-neに潅水すれば、翌日の昼頃程よい乾燥でペクチンが発現。
 だから、夕方潅水できる。
左の写真はカランテ えびねのペクチンの発現した根。
地生ランのエビネであっても、乾燥から生き抜くために着生ランと
同じようにペクチンで根を守る。
SUGOI-ne栽培は、これまでの軽石、バークなどの経験は役立たない。
毛細管現象が根本から異なるからである。
自生地を再現するということはどういうことなのか。
今、世に問うている。
例えばカンラン、シュンランが自生地では・・・・地表に根を張る。
なぜ、深い鉢なのか?
バンダ、アスコはなぜ木枠でなければならないのか?
なぜ水ゴケで植えるのか?

ペクチンの機能を発見すれば、
宇井清太のSUGOI-ne開発の理念が解かるはずである。
ランの根のペクチンの発現と、SUGOI-neの保水そして乾燥がピタリと一致する。
この一致には・・・・スゴイネの「固さ」が絶対の基本なのである。
カンラン、シュンラン、ヒマラヤ奥地ラン(中国奥地ラン)も無造作に作れる。
それには・・・・あの鉢を止めること!!
ポリ鉢で一度作ってみてください。
SUGOI-neの凄さが解かる!!
「ランが暴落する」!!
そんな心配なら・・・・嬉しい悲鳴ではないか!!
ランは人間の欲のためにあるのではないから・・・・・・・。




SUGOI-neの「固さ」に多くの人が戸惑い、疑問で、アレコレ行うので、
SUGOI-ne の「固さ」について次の項目で近日中に掲載するの見ていただきたい。
目からウロコ・・・になる!!
あなたもランは無造作に作れるようになる!!
著作権 宇井清太所有    
    この論文使用については、必ず所有者に許諾の確認を得てください。
    無断引用、転載、配布を禁じます。  2006年6月8日 木曜日 11:31:56
はじめに

蘭が生き残れたのは根にペクチン(Pectin)を濃厚にまとったからである。
ペクチンの機能を知れば、あなたもランのつくりの名人になれる!!
潅水は簡単。
SUGOI-neでのラン栽培が・・・・どんな蘭も簡単に最高に作れるようになる。
なぜなら、蘭つくり最も難しいのは潅水、根つくりだから・・・・・

自然は生き物にとって決して優しくはない。
まして、最も新参者であるランが生き残るには、
他の植物の「隙間」で生きなければならない。
ランの自生している場所は・・・・豊な豊穣な土地ではない。
ギリギリの条件を逆に・・・・それを克服して生きる構造、手段を身につけた。

ランを栽培する場合、この過酷な自然条件を、
人間の手で安易に「良い環境」にすると・・・・ランは生きられない。
「最適な環境」。
この解釈が間違うと、とんでもない事が起こる。
「鉢に植える」こと。
それが、真からランにとって「最適」なことなのか?
本当にランは・・・・喜んでいるのか?

自生地を真似る。
栽培の中途半端な人は・・・・それに・・・・直ぐに反問する。
「シンビにとって・・・・ヒマラヤの自生地はそんなにいい環境ではない
もっと・・・条件を良くすれば・・・・もっと早く生長するのではないかい・・・・」。
そいう考えから、現在のラン生産は行われている。
大量生産大量消費。
でも・・・・自生地では・・・・自然に種子が発芽する。
大生産温室の中で種子が発芽したことなど聞いたことも、見たこともない。
ホントニ、ランの大温室が・・・・自生地より良い環境になっているのか?

この問答の延長線上に「コンポスト」の問題がある。
自生地より優れた埴生!!
それがあって、初めて自生地の環境を越える事が出る。
それがないまま、自生地より良い環境は・・・・机上の論に過ぎない!!
その一分野の問題が「根腐れ」である。
大株の根が腐るような栽培なら・・・・
小さな苗なら・・・・なおさらである。
これまで、ラン栽培が・・・・三歩進んで二歩下がる・・・・
三歩進んで四歩下がるようなことが頻繁に起こって悩まされる。
口では「最適な環境」と簡単に言うけれども・・・
ランから見れば・・・・{最適」とは程遠い「環境」しか作っていない。
これがラン栽培の現実。


ペクチン

ペクチンのこと、働きを知ると・・・根腐れを相当防止できる。
ランの本にこれまで「ペクチン」の働きから・・・・
根腐れについて書かれたものはない。
だから・・・潅水について的確に書かれたものはない。
だから・・・・ラン作りは難しいことになる!!


ペクチン。
 植物の細胞と細胞を接着する「糊」である。
 水に容易に解けゲル化するので・・・・イチゴジャムなどに用いられる。
 イチゴジャムのあのトロりとしたものがペクチン。
 
 植物の細胞融合するとき、細胞を一個づつばらばらにするとき、
 このペクチンの糊を剥すためにペクチナーゼ酵素でこのペクチンを融かす。
 このペクチンはミカンの皮、リンゴのヘタなどから作る。
 このペクチンは根にもある!!
 ここが一番肝心かなめなところ。
 日本三景の松島の松。
 なぜ岩に大木が立っている?
 松の根にペクチンがあり、この糊が岩の粒子にピタリを張りついている。
 カトレアの根が・・・鉢にぺタリ張り付いて剥れない!!・・・・なぜ。
 ぺクチンという糊でついている。
 空中生活者である着生蘭が・・・上手いこと考えた生活の智恵である!!
 この根の表皮にあるペクチンの糊の濃度は、
 自生地の環境によって大きな差がある!!

 蘭はなぜペクチンを備えたか?
 
 ペクチンを濃く備えているのは蘭だけではない。
 アンデスの乾燥したところが原産のトウモロコシの地上の節から出る根。
 君子蘭の太い根・・・
 多くの植物の気根。
 多くの着生植物。
 そして多くの蘭科植物。
 蘭の自生地は多種多様。
 湿地のサギソウから・・・・・岩石、樹上、・・・・地生から着生まで・・・・。
 ペクチンの備え方も多種多様であるが、共通していることがある。
 雨期、乾期・
 長雨、旱魃両方の相反する条件に備えたものであることである
 砂漠のように一年中乾燥する場所であれば、シャボテンのように葉を刺にすることも出来る。
 蘭の多くの自生地は雨期にはものすごい雨。
 乾期にはものすごい旱魃。
 この両方の条件下で生きようとすれば・・・・葉をシャボテンのように「刺」にすることは出来ない。
 雨期に生長し光合成しなければならないからである。
 乾期には乏しく少ない根を・・・・守らなければならない。
 樹の上で生きる着生蘭は・・・・風で落下するのを防がなければならない。
 ペタット樹に張り付いていなければならない。
 この条件を完璧にカバーしたのが「ペクチン」である。
 
 ペクチンは強力な糊にもなるし、乾燥を防ぐフィルムにもなる。
 にもかかわらず・・・・水に短時間で溶ける。
 人間が作ったフィルムに・・・・これほどのものはない。

 

 自生地に於いて新参者の蘭が生きる空間は、他の植物が見捨てたところ。
 狭い空間、劣悪な環境、苛酷な変化。
 根が広く張る場所など何処にもない。
 バンダ、フウラン、こちょうらんのように・・・・
 仕方ないから空中にまで根を伸ばさなければ生きられない。
 そこで問題が起こった!!
 普通の植物の根のようでは、乾燥、日光、風、紫外線に当たれば、
 根の細胞から脱水が起こって枯死してしまう。
 動物も植物も、細胞から20%脱水すれば細胞は死ぬ。
 白菜、パンジーなどの根を30分の日光に晒せば・・・・根は死ぬ。
 なぜ、蘭の「気根」は・・・・カトレア、オンシ、バンダ、デンドロの根は・・・
 空中で、日光に晒されても枯れない、死なない?

 蘭は、絶妙の方法を見つけた!!
 ペクチンである。
 ペクチンの濃度を・・・・もっと濃くすることを考えた。
 大発明である。
 「必要は発明の母である」。
 生きるために・・・・・生物は・・・・素晴らしい発想をする。
 艱難汝を珠にする!!
 イイ言葉である!!

 着生ランの気根は・・・・激しいスコール、毎日の雨の水にも、
 対極にある激しい乾燥にも・・・・耐えるものでなければならない。
 この
 「ペクチン」。
 見事にこの両面に対応する糊だった。
 アメニモ負けず、ハゲシイ乾燥にもマケズ・・・・である!!
 殆どのラン科植物には濃い、薄いの差はあるものの、
 他の多くの植物よりも・・・・ペクチンの濃度は高い。
 パフィオ、エビネのようなランでも、相当な乾燥、空中に晒しても根は枯れない。
 これが、ランのランたるところである。
 やはり、ラン作りは、地生ランであっても・・・・着生ランの気根のDNAは捨てなかった。
 つまりパフィオ、エビネの自生地でも「雨期」「乾期」は存在するという備えである。
 瑞穂の国日本だって・・・・長雨もあれば、ひどい日照り続きもある。
 日本の野生ランも「雨期」「乾期」は忘れていない。
 「備えあれば憂いなし」!!
 この高邁な哲学?があるからこそ、生長の遅いランが生き延びてきた!!

 このランの高邁な精神?を知らない者がラン作りすると、
 カネに目がくらむと・・・・・ランを枯すことになる。
 
 ランの根の「柔組織」に水分を蓄えるが、この貯水庫から15%ほど水分がなくなると、
 ペクチンが絶妙のタイミングで働く出す。
 濃い糊となって根を包む。
 このコーテング、皮膜は、丁度サランラップで野菜を包んだようなる。
 根が乾燥すればするほどペクチンは濃く厚くなる。
 ランの根が空中でも生きられることになる。
 こうやって「乾期」を凌ぐ。
 根からの水分の蒸散をペクチンの皮膜で防ぐ。
 乾燥するとランの根が真っ白になり、ツルツルになるのはペクチンのゲル化現象である。
 このゲル化現象は他には・・・ゼラチン、寒天である。
 乾燥した寒天を想像すれば・・・・ペクチンが理解出来るだろう。

 ペクチンは水に容易に溶ける。
 この性質をランは利用した!!
 乾燥して根が真っ白になっていても、一度スコールが降れば、
 数秒でペクチンは水を通して、根の柔組織(スポンジ)に水が入る。
 この水でランは次のスコールまで生きられる!!
 人間が作ったビニール、ポリはこういう高級なことは出来ない。
 根の水分の蒸散を防げるのに・・・・雨水、夜露、夜霧、潅水の水は通す。
 この絶妙な機能を知らないとランは作れない。
 「根腐れ」の問題が起こる!!

 一口に言えば、ペクチンが発現して根が白い状態では、
 「根腐れ」は起こらない!!
 何日もペクチンが出ない多湿状態が続くと・・・・根腐れは起こる!!
 「ランを枯すには刃物はいらい、多湿にすればあの世行き」。
 実にペクチンの方向から書くと・・・・根腐れの問題は簡単である。
 つまりランは何千万年かかって手に入れた「ペクチン」の高い濃度。
 これを無視するとラン作りはできないということである。
 ときどき・・・機能させないと。

 多くのランの本に書かれている「潅水」。
 「適湿」。
 「乾燥したら水やり」。
 このように書かれている。
 ようく考えてみてください。
 「乾燥」とは・・・・どういう状態を指す。
 これまで、このペクチンのこと学んだ人は即答出来る筈である。
   Q  ランの乾燥とは・・・・
   A  根にペクチンが発現し根が白くなった状態です。
 そのとおりです。よく出来ました。
 この「乾燥の定義」が書かれた本は無かった!!
 このためラン作りが難しいことになっている。
 普通の植物は、乾燥すれば「葉が萎びる」。
 このとき潅水すれば大きい失敗なしない。
 ところが、ランはペクチンがあるため・・・・・よほどでないと葉は萎びない!!
 だから・・・・何時、どの位潅水したらいいのかわからない事態になる。
 「適当」に与える。
 「適当」という潅水ぐらい・・・・難しい至難なことはない!!
 それが簡単。
 ペクチンを観察すれば一目瞭然!!
 宇井清太が5000坪、20万株でシンビ育種できたのは・・・・このペクチンの観察。
 日本の蘭作りで「ペクチン」を論じているのは・・・・・これが初めて。
 宇井清太の45年の研究の初公開である!!
 ペクチンを知らないものは・・・ランを知らないことである。
 極論であるが・・・・・。
 ランつくりの究極の隠れたキイポイントが「ペクチン」。
 
 「ランは気を好む」。
  この文言は東洋ランの古書に見られる至言である。
  「気」とは「通気」のこと。
  深山幽谷の「気韻生動」である。
  この気韻は・・・・通気でもある。
  空中だけではない。
  鉢の中にも「通気」が必要である。
  根のスポンジ(柔組織)に蓄えられた水は、葉からの蒸散作用で失われ減少する。
  これがランのランたるところ。
  普通の植物は葉の蒸散作用で失われる水は土壌の、用土の水分である。
  ランは己の根のスポンジの水分。
  その他に鉢内の通気によって直接根から空中に蒸発する水分もある。
  だから15%少なくなった状態、乾燥気味のときペクチンを発現させ蒸散を抑える。

  この理屈から、根をもっと伸ばしたいときは、
  故意に潅水を控えて・・・・ランに水分が足りないと認知させればよい!!
  そうすとランは生きるために、スポンジ(水の貯蔵庫)を大きくするために根を伸ばす。
  その後に充分潅水して貯蔵庫を満水にしてやる。
  これが高度な栽培テクニック。
  このときペクチンが目安になる。
   

  東洋ランの細長い鉢。
  軽石、鹿沼、赤玉、炭・・・・・全部鉢内の通気でペクチンを出やすくしたもの。
  鉢が細長いと潅水した水は、重力下に下に下がる。
  鉢の上は乾燥しやすい。
  ペクチンが出る。
  だから・・・根ぐされが起こりにくい!!
  昔の人は良く考えたものである。
  ペクチンを知らなくても・・・・・鉢は柔らかい・・・・もの。
  それでどうにか今日まで株を継承してきた。
  たいしたものである。
  でも、軽石にカンランは自生していない。
  それでもどうにか生きられるのは、ランが生きる水は自分の根に貯蔵できるからである。
  軽石、鹿沼などの「用土」は株をぐらぐらさせない「詰め物」である。
  単なる詰め物。
  ランは・・・・ものすごい過酷な環境でも生きられる。
  この進化の上に・・・・今日のラン栽培のコンポストは成立っている。
  一つの人間の甘えであり・・・・寄りかかりである。
  カンラン、シュンランが軽石を喜んでいるわけではない。
  「ペクチン」に感謝である。
  「ペクチン」に乾杯である!!
蘭を栽培する場合、
 このとき、ペクチン・・・・素晴らしい機能、働きを知っていると、
 潅水、コンポストが見えてくる。

 
 SUGOI-neとペクチン。
  なぜSUGOI-neは膨張で固くすることを考えたか。
  SUGOI-ne の固さとペクチンは深い関係があるからである。
  ランの根のスポンジ。
  それはスコールの水を吸収するとき絶妙な毛細管現象によるものである。
  水ゴケはそれに近いものがあるから・・・・今日まで使われてきた。
  ところが水ゴケの固さが・・・実際現場では・・・・「適当」でまちまち。
  劣変すると、この毛細管現象が劣るようになる。
 
  理想的なコンポストの一つの条件は、

  ランの根のスポンジと同じ固さで、同じ毛細管現象であることである。
  自生地ではランの根はそういう所を求めれ伸びてゆく!!
  ところが、我々の「植え替え」は・・・根が求めているのではない。
  人間が勝手に・・・・詰め込んでいるに過ぎない。
  ランは・・・・軽石の固さを求めたわけではない。
  アレコレ人間が勝手に鉢に詰め込む。
  結果・・・根腐れ。
  軽石の粒子がピタリとランの根と「密着」などしないし、出来もしない。
  だから軽石にランは自生などしていない。
  水ゴケの固さも同じ。
   ランの根の固さと同じようにミズゴケで固く植えようとすれば・・・・大変。
  だかららんの根は・・・・水ゴケから・・・・逃げ出す。
  カトレアもコチョウランもオンシもデンドロも!!
  軽石、鹿沼、炭・・・・ランの根のペクチンを持たない。
  ただ、小さな孔が多数あるだけのこと。
  だから鉢の方面が乾燥が激しい。
  この理由で表面に水ゴケを敷くことになる。
  色々工夫しているが・・・・。
  水ゴケの毛細管現象はランの根のスポンジと似ているが、
  ミズゴケが乾燥したときの「水はじき」は・・・ランの根のペクチンとは異なる。
  ヘゴは、オスマンダは・・・・
  バークは軽石と同じように小さな孔があるだけ。ペクチンはない。
  これらのこれまで使われてきたコンポストは・・・・・
  ランの根の毛細管現象とペクチンの機能は持たない。
  そこで・・・アレヤコレヤと・・・・排水、保水、通水・・・鉢の固さ、形状まで考えられてきた。
  それでも、今もって解決していない。
  
  
  SUGOI-ne はどうか?
  SUGOI-ne は蘭の根の固さを鉢内に再現できる!!
  工夫すれば固さは自由自在である。
  ピタリ密着してランの根の毛細管現象と同じ現象を作り出せる。
  特にスゴイことは・・・・SUGOI-neの原料は生の樹皮を使っているので、
  ペクチンが・・・・製造過程で溶融してペレットに含んでいることである。
  このペクチンの働きで・・・・ミズゴケのようにカラカラになりにくい。
  10日程度の旅行を行っても、ランが弱ることはない!!
  この乾燥状態に潅水すれば・・・・
  ランの根のペクチンのように・・・数秒から1、2分でペクチンは消えて、
  吸い取り紙にインクが吸われるように水が入ってゆく。
  丁度ランのスポンジ(柔組織)に水が貯蔵されるようにである。
  この絶妙な機能は、最高の条件を作り出している。

  このことを知らないで、SUGOI-neに性能の劣る軽石、バークをミックスすれば、
  改善どころか改悪になる!!
  
  この絶妙はSUGOI-ne の機能は、温度較差が10℃以上の時理想的になる。
  夜間の多湿になる空気から水を吸う。
  ランの理想に湿度になる!!

  コチョウランのように冬に夜間20℃にも「加温」したとき問題が生じる。
  このような高温では、夜間空中湿度が高くなることはない。
  熱帯雨林の湿度を作れない。
  人口の加温は・・・自然とは微妙に異なることが出てくる。
  このような場合は・・・・夕方シリンジを行うこと。

  野性らんの秋から晩秋はどうか。
  夜霧が発生すれば・・・・・落ち葉を・・・ぬれ落ち葉にする。
  この湿気が・・・・SUGOI-ne に湿度を与える。
  
  潅水するかしないかの判断は「根のペクチン」で行えばよい。
  野性らんへの潅水は・・・・日本の自生地はカラカラはないので、
  エビネを作っていても・・・・カンラン、シュンランを同じように作っておいて、
  カンランの根のペクチンを観察すればよい。

  その目安は。
  5月から9月中下旬頃までは・・・・
鉢の上部1/3にペクチンが出たとき十分潅水する。
  SUGOi-neの素晴らしいことは夕方潅水すると、
  晴天、曇りの翌日の夕方には、丁度この乾燥状態に自然になっていること。
  ペクチンがイイ状態に適度に出ている。
  乾燥させて潅水・・・・が無造作に自然に出来ることである。
  だから、雨の降らない日は、色々考えないで・・・・夕方潅水すれば良い。
  乾燥したSUGOI-neで・・・・ポリ鉢に植えた場合は・・・・これで作れる。
  だから・・・・これがSUGOI-neの基本の植え方。
  このやり方で、殆どのランは作れる。
  地生ランも、着生ランも野性らんも・・・・。

  水に浸けて膨張させたもの、他のコンポストとミックスした場合は、
  ペクチンの発現が・・・・まちまちになる。
  潅水に名人芸が必要になる!!
  それでは、宇井清太の開発理念と相反することになる。
  SUGOI-neは「誰でも、どんあランも、簡単に・・・・スゴイネ」である。
 

  10月から翌年の3月、4月までの低温栽培では・・・・
  
鉢底までペクチンが出た状態になったとき潅水。
  この潅水では・・・・根腐れ起こることは殆どない!!
  バルブの持たないパフィオ、バンダなどは、地生の野性らんは
  少し多めに与える。間隔をみじかくする。
  いつも少しばかりの湿気が必要。

  ランの休眠は
     乾燥するから仕方なしにするのか?
     温度が低くなったからするのか?
     夏・・・高温だからするのか?
  この休眠とペクチンと潅水は密接に関係する。

     要するに・・・栄養性長期は光合成を行うのでペクチンが長時間
     発現するような潅水は、光合成を阻害するということ。
     休眠期は・・・文字通り「休眠」して光合成を休んでいるので・・・
     光合成に必要な水は最小限である。
     この理由で・・・ペクチンが全部の根に発現した状態になってから
     最小限与えること。
     与えた水が1日でパクチンが出れば・・・根腐れはない!!
  

  このとき注意が必要なのは、SUGOI-ne をさわったとき、
  湿度を感じても、掘ってみると・・・・ランの根にはペクチンが発現していることである。
  ミズゴケ植えの湿気をご破算することである。
  あくまでも・・・・掘ってみて根にペクチンが発現しているかどうかを確かめること!!
  一年・・・・この観察を行えば・・・・・見えてくるものがある。

  このペクチンの観察をすれば、SUGOI-neで「根腐れ」など起きなくなる。

  SUGOI-neはここまで完璧に出来ているコンポストである。
  生半可な知識を、技術を加えると・・・・かえってダメである。
  初めての人が上手に出来て・・・・ベテランが失敗する!!
  このベテランの人は「ペクチン」を知らないからである!!
  
  
  ここまで宇井清太は秘密を公開した。
  これをどう運用するかは・・・・26000のラン。
  ランの進化は多様である。
  だが・・・・根の基本は殆どのランに於いて同じである。
  自然はランにとって過酷である。
  土砂降りの雨もあれば、何十日雨の降らない年もある!!
  そういう条件でも生き抜く。
  そういう自立した強いランが、私達が栽培すると、根が腐る。枯れる。
  ゼーンブ、栽培する者の無知と勘違いと・・・・
  ペクチンをどう理解するかである!!
  一口に言えば・・・・日本の野性らんでも「フウラン」と「エビネ」では・・・
  ペクチンの濃さも、厚さも、出る時期も異なると言うこと。
  栄養成長期と休眠期の乾燥とペクチン。
  ランの根は自らの力で・・・・好む場所に伸びてゆく!!
  多くのランは・・・地表から5から15cmの深さのところを横に伸びる!!
  ラン菌もその深さを好むからである!!
  SUGOI-neにとって・・・・東洋ランのあの細長い鉢は・・・無用である。
  バンダ、アスコも・・・・鉢で作れる
  根の乾燥が激しい木枠栽培は・・・・
  バンダに強力なペクチンがあるからこそ可能なのである。
  バンダは決して・・・・長時間のペクチンの皮膜を喜んでいるわけではない。

  良く見れば地生ランのパフィオ、エビネ、アツモリにも
  バンダ、カトレアほど強力でないにしても、ペクチンは発現する!!
  エビネ栽培も・・・・潅水は・・・・これまで記した「ペクチン」を観察して行えば良い。
  
  ラン栽培は「根つくり」と「葉つくり」である。
  一番大切な「根つくり」がSUGOI-neで容易に出来るようになったのである。
  「葉つくり」で一番大切ことが「紫外線」。
  紫外線は女性の肌の問題ではない!!
  女性の肌の細胞も、植物の葉の細胞も・・・・何億年前は・・・・同じもの。

  葉が元気良く「蒸散作用」の働きをすれば、
  根にペクチンは発現する。
  だから元気な株は・・・・簡単に「根腐れ」は起こらない!!
  紫外線で老化した株は・・・・蒸散作用が劣るから・・・・ペクチンの発現が遅い。
  それに又潅水するから・・・根腐れ。
  
  
  SUGOI-ne で株を元気にすること。
   
     朝ランを見ると楽しくなる
       夕方ランを見ると嬉しくなる。

  これがラン作りの基本中の基本。




根腐れを起さないための基本
宇井清太
ペクチン(Pectin)とSUGOI-ne
        ペクチンと潅水の関係   
 
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