ランの素顔と
  ラン菌(材木腐朽菌)の菌糸は窒素の塊


  材木腐朽菌(キノコ)は糸状菌。
  この菌糸には豊富なアミノ酸由来の窒素含んでいる。
  糸状菌の死骸は炭素率
9〜10である。
  枯れ落ち葉は30〜50。
  枯れ落ち葉の5倍の窒素である。
  鶏糞が6〜8.
  大体鶏糞と同じ。
  この菌糸も常に新陳代謝を繰り返して、古い菌糸は死ぬ。
  キノコ培養でキノコ収穫し終わった廃棄される菌床。
  これを堆肥化すると窒素を多く含んだ床土になるのは、上記の理由である。

  ランの自生地の枯れ葉の堆積した中には、
  糸状菌が無数に張り巡らされている。
  当然菌糸の死骸がある。
  この死骸には菌糸のアミノ酸から分解された窒素がある。
  ここにも、自然界の窒素循環が存在するが、この窒素は当然ランも吸収する。
  ランと共生するラン菌の菌糸をも栄養源にする。
  だからこそ着生ランは樹の上でも生きられる。
  樹の枝にも炭素循環と窒素循環が構築されている。
  この二つの循環が構築されていないところは、ランが自生できない。
  山のどんなところにもランが自生しているわけではない。
  どんな樹の枝にもランが自生しているわけではない。
  その理由は、主に二つの循環の問題である。
  そのほかの条件。。。光、湿度・・・なども関係するが・・・・

  しかし、ランは狡猾でシタタカな植物である。
  ラン菌と共生するかに見せて細胞内に菌糸を伸ばさせ、
  これを溶かして食べてしまう。
  菌根には細胞の周囲に菌糸を伸ばす外生菌と、細胞内まで菌糸を伸ばす内生菌があるが、
  ラン菌は内生菌である。
  いや、ランからみれば内生菌でなければならない。
  細胞内まで菌糸が入ってくれれば、細胞内で菌糸を溶かし吸収できるから都合が良いのである。
  こういう狡猾さを具備したからこそ、森では負け組みのランが生き残ることが出来たのである。
  菌糸には糖も窒素も、その他のミネラルも豊富である。
  これを生きたまま食べることが出来る!

  腐生ランのオニノヤガラ。
  ナラ、桃、ブドウ、桜・・・などを枯らす病害菌。
  オニノヤガラは、この病害菌を共生菌に選んだ。
  この菌は材木腐朽菌の一種で、死んだ木を腐朽させる菌である。
  しかし、この菌は、生きている細胞にまで菌糸を伸ばす。
  それで、生きているナラ、桜、ブドウ・・・などを枯らす病害菌になる。
  このとんでもない菌を共生菌にしている。
  この菌の菌糸はオニノヤガラのプロトコームの細胞内にまで侵入する。
  この菌糸をオニノヤガラの細胞は溶かし食べてしまう。

  ランは、病害菌よりも狡猾でシタタカで強い。
  だからこそ、日本で・・・異郷の地でもどうにか・・・・
  とんでもないコンポストでも・・・どうにか生きてこれた。
  でも、泣き泣き生きているのと、喜んで生きているのは異なる。
  SUGOI-ne栽培で、ようやく喜んで生きるラン栽培が可能になった。
  こういうことである。



 SUGOI-neに無菌培養のプロトコームを植える。
 このプロトコームに宇井清太新発見のラン菌の菌糸が伸びる。
 プロトコームお細胞は、この細胞内に伸びた菌糸を溶かし食べる。
 食べると・・・表現した方がピッタリの獰猛さである。
 これがランの素顔である。

  
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kouza33