完全な肥料は作れない
植物が要求する完璧な成分、養分の肥料は作れない。
ラン栽培で、ほとんど養分のない水ゴケ、バーク、軽石、
枯れ落ち葉のラン菌のいない炭素循環がない上記の用土では、
ランが要求する養分は、人為的に与えなければならない。
このことから、ラン用の肥料が多々開発販売されている。
しかし、人間が植物の完全な肥料を作るのは不可能である。
特に、菌根植物であるランの場合、ラン菌の働きが全然解明されていないからである。
更にラン菌が枯れ落ち葉のセルロース、リグニンを分解して作る低分子の「糖」を、
この糖を作製して置肥、液肥を作ったものは未だない。
これは、ラン菌、材木腐朽菌のみが出来る仕事である。
以上のように、現在のラン栽培というのは、非常に偏った養分下での栽培が行われている。
養分のバランスが欠如している。
この養分環境下でランはどうにか生きている。
ここにこれまでのラン栽培の最大の欠陥ある。
ランは環境で作るといいながら、この養分環境が全然出来ていない。
リービッヒの最少律。
この理論が厳然としてラン栽培にも当てはまる。
何かが足りない!
植物の必須元素16.
理論的には、これを与えればランも育つはずである。
この考え方から、現在のラン栽培が行なわれている。
しかし・・・・株の衰弱を止めることが出来ない。
何かが足りない・・・・??
ラン栽培者の多くが、漠然と思っていることである。
だからこそ、アレコレ・・・多くの種類の肥料に手を出してきた。
あげく、活性剤・・・。
しかし、それでも・・・上手く作れない。
植物は無機のイオン状態で吸収する・・・????
この理論が菌根植物のランにも100%当てはまるのか。
ラン菌の働き、供給する養分の形態は解かっていない。
ラン菌が分解し供給する「糖」。
腐生ランの糖の問題が、ほとんど解明されていない。
つまり・・・
鉢にランの種を播いて、無菌培養の培養基を与えても発芽しない!
これは何を意味している???
大株も、良く育たないということを意味している。
これが、株分け後の作落ちを防ぐことが出来ない原因でもある。
鉢に砂糖、黒糖、ブドウ糖、メイプルシロップ、樹液を与えても、
全然良く育たない。
ラン菌、材木腐朽菌が分解して作った糖でなければならない。
ここが・・・これまでのラン栽培に欠落していた。
宇井清太のラン菌新発見、SUGOI-neの開発で、
この問題がほとんど完全に解決した。
無菌培養の培養基。
ナドソン培地、ハイポネックス培地・・・・
人工培地はほとんど不完全培地である。
植物にとって完全な培地は開発されていない。
植物の種類によっても、要求する成分、濃度、成分の割合・・・
全部異なるからである。
それでも、どうにか育つのは、葉緑素が出れば、光合成するからである。
SUGOI-ne。
それは、上記の人間が作った物に完全はない・・ということからできたものである。
解からないことは原点に返れ!
そういうことである。
ラン栽培の原点とはないか?
それは自生地における枯れ落ち葉の炭素循環である。
そこには、必ず材木腐朽菌が生息している。
その中のある種の菌をランは共生菌としている。
これが、ランの原点である。
SUGOI-ne栽培は、栽培者がランにアレコレ行うのではなく、
ラン菌に任せる。
ランの生命力に任せる
そういう考え方である。
人間が行うのは・・・ラン菌の、ランの手助けである。
「花の咲かせ方」という技術ではない!
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kouza37