厚く落ち葉が堆積する「ブナの森」
 
この巨木も・・・・炭素循環で・・・・生きてきた・
水耕栽培は・・・炭素循環を作れないから・・・・
どう頑張っても巨木は作れない。
作れる植物が・・・非常に限定されるが・・・・
ランの水ゴケ栽培にも炭素循環がないから・・・・株を持続できないことになる。


 樹木の根を見ると、地表近く張っている根で養分を吸収している。
 深い根は支持根である。
 草本も樹木も・・・根に関しては大きな差異はない。
 この巨木は木材腐朽菌と共生することで・・・風雪に耐えて・・・
 生き続けてきた。
 光合成の澱粉だけでは生き続けることはできなかった! 
カトレアの根も・・・・
   ペレポストに根を伸ばしてゆく・・・・・
   これが自然界の法則である。
   
   水ゴケではねが逃げ出す・・・・! 

   

 着生ランのオンシジュームも、
  ラン菌を求めてペレポストの中に根を伸ばしてゆく・・・。

   リン酸もカリも・・・・与えなくとも・・・・こういう生育を無造作にする、
   自生地再現というのは・・・・こういうこと。 温度、光、風、雨も大切であるが・・・
   根本は・・・・根の環境である。だから根本という。
これまでのラン栽培、山野草栽培では・・・
山から掘るとき・・・枯れ落ち葉の中から掘るのであるが・・・・
栽培するとき「枯れ落ち葉」も「木材腐朽菌」も・・・栽培の「敵」であった!
コンポストを早くボロボロにする悪者扱いである。
しかし、人間が地球上に誕生するズート以前の6500万年前からラン科植物は・・・
枯れ落ち葉と共に生き続けてきた・・・。
枯れ落ち葉が生む・・・低分子糖をエネルギー源として・・・・胚乳を持たない種子が発芽し、
プロトコームが生き続けてきた。

ラン界は自然科学の進歩の中で生まれた園芸である。
しかし、こと「培養土」に関しては・・・・ガラパゴス。
19世紀時代から・・・全然進歩してこなかった!
摩訶不思議な業界である。
これでは・・・山から・・・経済大国の道楽、愛好家の消耗品として掘られ・・・
自生地は荒廃不毛化するだけ・・・
近頃までは・・・これをアレコレいう人がいなかった!
西欧列強国も・・・日本にも・・・自然保護という概念はなかった。
そういうことで・・・アホウドリの羽毛を獲るために絶滅近くまで殺した人が、
国から南洋開発の功労者として表彰された歴史もある。
プラントハンターが世界を探したのであるが・・・
このアホウドリの羽毛と爆薬の原料
「バットグアノ」。
現在、蘭界では「バットグアノ」を肥料としているが・・・・
戦前の日本が掘り残したものを・・・現在・・・・

でも、ランの自生地では・・・誰もリン酸肥料など与えてはいない。
それでもリン酸欠乏も起こらない。
美しい花も咲く・・・・・
その理由はラン菌が・・・・リン酸を根に供給するからである。
だから、ラン菌が生息しているペレポストでは、リン酸もカリも与えるる必要はない。
ランの根は、着生ランのオンシも、カトレアも右の写真のように・・・・
ラン菌を求めて・・・ラン菌が作った低分子の糖を求めて・・・・・
ペレポストに向かって伸びる!
根は・・・どうやってラン菌を察知しているのであろうか。
ランの種子とラン菌の遭遇は・・・どういうメカニズムで遭遇するのか?
謎である。
必ず・・・人間の「以心伝心」「ウインク」のような・・・成分があるはずである。
現在は自然破壊に敏感になっている。
時代が、人間の価値観が大きく変化しているのに・・・・
日本の蘭界、東洋ラン界は変化に対応できないようである。

ダーウインの・・・・
 大きく強いものが生き残るのではない。
 環境の変化に適応できるものが生き残る。

ワシントン条約。
こういうところまでプラントハンターは自生地、植物を追い込んだ。
動物も、魚も、植物も、ランも・・・・ほどほどで止められない人間の欲であるが・・・
こういう法律が生まれる所まで・・・時代は変化している。
ペレポストは自生地を再現できる用土。
原種を大切に、大切に・・・する目的で開発した用土である。
原種輸入業者をサポートするものであるが・・・・
なぜ宇井 清太がこういうことを書くかというと・・・
先日もNHKでアホウドリの繁殖の苦闘を放映していたが・・・
このアホウドリの悲劇を30年40年前に御蔵島のニオイエビネで絶滅の悲劇を再現した。
一度、生態系を破壊すると・・・・再生するのはあまりにも困難であるということ。
エビネ業界の業者、先生が・・・エビネ栽培を指導しているが・・・・
そんなに優れた技術と用土をお持ちなら・・・・
御蔵の島を・・・ニオイエビネ咲く島に再生するプロジェクトを立ち上げてみることであろう。
ラン菌の生息しない用土では・・・・絶望的、不可能ということを知るだろう。
アホウドリの再生繁殖プロジェクトより難しいかもしれない・・・・。
木材腐朽菌による炭素循環に必要な条件、要素

 ○ 枯れ葉、植物死骸(リグニン、セルロース)があること。
 ○ 木材腐朽菌が生息していること
 ○ 雨水などに含有するわずかな窒素があること。
 ○ 木材腐朽菌が繁殖可能な温度(約最低3℃から35℃)
 ○ 湿度 約50~90%があること
 ○ 酸素 (木材腐朽菌は好気性菌)があること
 ○ 木材腐朽菌が生育、繁殖出来る温度があること。

 
以上の条件を鉢、庭、畑の作れば木材腐朽菌による炭素循環は構築される。
最も重要なことは炭素循環をする菌は土壌微生物ではなく地表に生息する木材腐朽菌であること。
これまで、農業、園芸、植物栽培で、木材腐朽菌が論じられたことはほとんどない。
これまでは発酵、腐敗する嫌気性菌、土壌深く生息する菌根菌、ヘドロに生息する光合成細菌である。
しかし、以上の菌は枯れ落ち葉、植物死骸のセルロース、リグニンを分解できない。
つまり、枯れ落ち葉から養分を作れない菌である。
地球の地上の地表は枯れ落ち葉を分解できる木材腐朽菌が支配するエリアである!
御ほとんどの植物の根は地表近くに吸収根を伸ばすのは、この理由である。

以上の条件がそろえば、木材腐朽菌は菌糸を伸ばし、どこまでも繁殖できる。
木材腐朽菌の一種のナラタケ菌の仲間には、15haにまで増殖したものが発見されている。
地球上の最大の生物である。
菌糸には繁殖制限がない。
植物の根は、どんな巨木であっても・・・枝先ほどのエリアが範囲で、どこまでも伸長することはない。
枯れ落ち葉はこの根の範囲に舞い落ちるようになっている。
つまり、この範囲に木材腐朽菌が生息するように、枯れ葉をエサとして木材腐朽菌に与えているのである。
共存共栄・・・・。  
花弁も同じ・・・。
椿の花びらは地面を真っ赤に覆う。
この花びら30日も経たないうちに・・・跡形もなくなくなる!
木材腐朽菌のツバキキンカクチャワンダケのような菌が分解するからである。
一年で落葉しない照葉の葉を枝に付けておくには、多くのエネルギーを必要とするからである。
     
地球の陸上の地表に何億年も営んレてきたものが木材腐朽菌による炭素循環である。
植物が生えれば・・・必ず死骸、枯れ葉などが生まれる。
これを分解するのが木材腐朽菌である。
地球の地表は木材腐朽菌が支配するエリアである。

地球の陸上のほとんどの植物は・・・枯れ落ち葉の中に自生している!
(水中に生息している植物は別。アブラナ科植物は炭素循環とは別に生きている)
その究極の植物がラン科植物である。
ラン科植物の炭素循環を理解すれば、ほとんどの植物が見えることになる。
しかし、これまで・・・不思議なことに枯れ葉、植物死骸の主成分であるリグニン、セルロースの分解と、
植物の関係に焦点が当てられたことはない。
木材腐朽菌と植物の共生関係が重要視されてこなかった。
枯れ落ち葉。
必ず・・・これに窒素を添加して・・・腐敗発酵させて「腐葉土」を作って使用してきた。
嫌気性菌の利用である。
しかし、自然の地面に多量の窒素はない。
自然の地面には「腐葉土」はない。
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         これと同じことが日本の山々からめぼしいラン、植物がほとんど姿を消した。
         この木材腐朽菌による炭素循環栽培法とペレポストが、
         人為的に鉢に、庭に、山に炭素循環を再生できる唯一のコンポストである。
         それを成功させるのは、「炭素循環」を構築するために必須要件を満たすことである。
         ご研究くださって・・・・ぜひ成功させて頂きたい。
         植物は、ランは裏切らない・・・・・
         一度や二度の失敗は・・・失敗とは言わない。
         試行錯誤である。
         アホウドリの繁殖再生に・・・・何年もかかった・・・・。














































ラン菌(木材腐朽菌による炭素循環の必須条件               自生地に構築されている自然の法則