株元、足元の枯れ落ち葉・・・・     ブルーベリー栽培を左右する
ブルーベリーの自生地は・・・
  キノコ・・・木材腐朽菌の宝庫である
ブルーベリーは菌根植物

    菌根菌と木材腐朽菌ネットワーク
日本のブルーベリー栽培に、菌根植物としてのブルーベリー栽培も、
木材腐朽菌の菌ネットワークも削除されたままである。

そういう栽培の中に、EM菌のボカシを施与したブルーベリー栽培を行っている人もいる。
良く生育、甘いブルーベリーを生産できないから・・・安易に…藁にもすがる思いで、いろいろな菌資材を、
与えている人も多いようである。
弊社でも社員が、もっとランを良く作りたくて、EMボカシを作って1000坪、30000鉢に与えた。
その結果、これまで経験したこともない病気に襲われて全滅。
その当時5000坪でラン栽培していたから、1000坪・・3億円失っても・・・経営を継続できたが・・・
こういう例は・・・EM菌とアヤメ公園でもある。
アヤメにも・・・・新種の病気が大発生。
こういうことが過去に有って、今、この記述をしている。
自然の山野で「有機」といえば・・・即・・・・自身の「枯れ葉」である。
枯れ葉を「有機物」というのであって、「堆肥」を有機物とは・・・自然は言わない。
人間が人工的に作った環境の畑では、堆肥を有機物というから・・・・大きな勘違いが起こる。
この勘違いのところに登場したのがEM菌などである。
あくまでもブルーベリー栽培では、有機といえば、ブルーベリー自身が作った「枯れ落ち葉」である!
他のものは、人間が勝手に施与した自生地にない資材である。
枯れ落ち葉に棲む菌は木材腐朽菌である。
だから、ワイルドブルーベリーの自生地には「キノコ」が・・・おびただしく生える!
他の菌資材では・・・キノコは生えない!
この自然を再現した・・・キノコの生える培養土は、日本再生循環緑化研究所の特許。
ブルーベリーの土壌を作れるのは・・・日本再生循環緑化研究所のみ・・・である。

他に資材を・・・な・・・ブルーベリーで使うのか???
つまり。ブルーベリーが「菌根植物」であるという根本が削除されたまま、
本も書かれている、先輩も・・・そういう知識がないまま、栽培が導入されたからである。
趣味の園芸なら、山野草の一つとして、
コケモモ、クロマメノキ、クロウスゴ、ツルコケモモ作りなられでよいかもしれないが、
果実を収穫する「果樹」となれば・・・・・、
もっともっと、ブルーベリーの原理原則を栽培に取り入れないと、産業まで発展できない。
花を見るツツジのようなものなら、簡単であるが、果実を収穫して経営となれば、
同じツツジ科植物であるが、ツツジ、皐月のように考えては作れない。
果実というのは食べておいしくなければ・・・市場価値はないからである。
ブルーベリーからすれば、果実の糖度などカンケイナイ。
種子が実って・・・芽生えればよい。
ブルーベリーの果実は人間のために実っているのではない。
ワイルドブルーベリーは、人間が略奪しているに過ぎない。
果樹の多くは、何100年、何1000年かかって、植物本来の目的から、
人間の目的に合うように改良したものである。
リンゴの原種の実は小さく・・・人間が食べられるようなものではない。
ブルーベリーも同じである。
しかし、地上部は、そのように改良しても、根は改良されていない!
ここにブルーベリーの大きな問題が潜んでいる!
根は「菌根」であることに・・・変わりはない。
そうであるならば、「菌根」に合致した栽培でなければならない。
ところが果樹栽培で、これまで「菌根果樹」というものが無かったから前例がない。
ここに、ブルーベリー栽培が、今後、大きな壁にぶち当たる原因がある。
現在は、栽培が浅いから、この問題が隠れているが・・・・・。



農業の有機栽培で「EM菌栽培」がある。
これをブルーベリー栽培に導入している人もいるようである。
近頃、現代農業の本にも、何が何だかわからないような「菌」栽培が掲載されている。
これは、菌根と菌根菌が・・・・未知の領域であり、これまでの実証例、地検が乏しく、
更に、菌根菌の観察、分離が、「病害菌」を探す手法で行われ、
菌を一つ一つ分離して、この働きを観察して、植物への影響を調べてきた。
この菌を実際に栽培に導入しても・・・その結果に大きなブレがあり、
正しく植物と菌根菌の関係が解明されていない。
更に、試験、管理者の知見、経験が未熟で、供使材料そのものが不ぞろい、または、
栽培環境がベストでない場合が多く、栽培技術がおとり、試験出来ないレベルの場合もある。
植物栽培の難しいところである。

ブルーベリーが「果樹」と認知されたのは近頃である。
栽培技術が・・・非常に幼稚であり、そういう人が本を書いたり、ホームページで記したり、
講習会を開いたりしている。
その一つにブルーベリーにEM菌のボカシを与えて・・・有機ブルーベリー栽培もある。
菌根植物のブルーベリーに・・・まったく異なるEM菌を・・・土壌に繁殖。
そういう菌は、「枯れ落ち葉」の中に生息していない。
なぜなら、EM菌は、枯れ落ち葉のリグニン、セルロースを分解できない。
EM菌が繁殖できるのは、台所ごみのように窒素が多く含んでいる生ごみのようなもの。
数日で60℃、70℃にもなる発酵熱を出す菌が、若し地球の地表に生きていれば、
地表の植物種子は焼け死ぬ!
林床の「枯れ落ち葉」を触っても・・・・温かくない。
ということは・・・発酵熱を出す嫌気性菌が、枯れ落ち葉が堆積している地表を支配する菌ではない。
地球の地表というのは、植物が自生する地表は、必ず植物死骸、枯れ葉が堆積している。
その量が多いか、少ないか・・・である。
そのエリアは、リグニン、セルロースを分解できる木材腐朽菌が主役である!
この主役の菌をこれまで、農業、園芸、植物栽培では削除してきた。
この木材腐朽菌を「共生菌」として、ラン科以外の植物では考えてこなかった!
根に寄生する菌のみを「共生菌」と考えてきたからである。
菌のネットワークという概念が無かったからである。

地表には、枯れ落ち葉を分解できる木材腐朽菌をエネルギー源としたネットワークと、
植物の根からにじみ出る糖、多くの成分をエサにする菌のネットワークと、
更に、菌糸から出る成分、菌糸の死骸をエサにする菌のネットワーク・・・が構築されている。
ブルーベリーでも、自生地によって、この菌の種類に大きな変化があり、
更に栽培年数によって菌のネットワークも変遷する。
化学肥料を与えても、大きく変遷する。
EM菌のボカシを与えても・・・大きく変遷する。
この変遷が、ブルーベリーにとって好ましくない場合は、当然ブルーベリーは良い生育をしない。

ブルーベリーに良好な生育をもたらす菌は、
日本に自生するスノキ属 ナツハゼ、スノキ、シャシャンボの株元に生息している菌である。
その菌は枯れ落ち葉を分解する木材腐朽菌である。
キノコの菌である。
キノコの菌、木材腐朽菌は北半球に多く自生し、南半球には少ない。
特に、北極圏には多くの木材腐朽菌が自生している。
ワイルドブルーベリーの故郷・・・ヒース地帯、ツンドラ地帯には、巨大なキノコが生える。
キノコの宝庫である。
この木材腐朽菌の構築するネットワークで、
細々と・・・ワイルドブルーベリーも、柳も、カラマツも生きている。
つまり、地球の陸上の枯れ落ち葉のある地表の支配者は木材腐朽菌である!
だから、ブルーベリーも枯れ落ち葉の中に自生する。
自身の枯れ落ち葉も無駄にしない為に「ブッシュ」の枝にしている。
一枚の葉も粗末に出来ない・・・。
そういう植物にEMボカシ????

この菌ネットワークを構成している菌の中に「菌根菌」も含まれている。
VA菌根菌も、エリコイド菌根菌も含まれる。
劣悪な土壌で生きるブルーベリーの、一部分を担う菌である。
こういう菌根菌も活動、増殖するためには「炭素」「エネルギー」が必要なために、
糖を生産する木材腐朽菌の傘下で生きている。
菌自体も・・・・エサが無ければ生き続けることが出来ない。
こういう菌も・・・・死ぬ。だから・・・・・
絶えず・・・新しく継代する必要があるから、単独で生きているわけではない。
ブルーベリーの株元、根圏は、絶えず菌の継代、変遷が行われている。
しかし、ブルーベリーの自生地では、何10年、何100年の年月を使って、
ブルーベリーの枯れ落ち葉、木材腐朽菌、雨水で作り上げた生態系が完成している。
その変遷は遅々としている。
人間が、自生地に肥料などやらないからである!
自生地には、畑に硫黄、肥料を与えるほど激しい・・・変化はない。
突然発酵熱を出す嫌気性菌のEM菌が、株元に大繁殖することなどあり得ない。
木材腐朽菌が勝ち組の地表は、他の菌、病害菌が負け組となって繁殖できないからである。
このために、原野、森林の植物には「病気」が無い。

植物の病害菌は、地球の地表を人間がいじり、菌ネットワークを破壊し、
自生地にない肥料、菌を持ち込むからである。
その菌の一つが・・・高窒素条件で大繁殖するEM菌である。
根毛を持たないブルーベリーの菌根は、水分、養分、糖吸収を菌糸に丸投げしている。
この菌糸がEM菌から負ける。
こういう状態になれば、ブルーベリーの根は水分も、養分も、糖も吸収できなくなるから、
ブルーベリーは生育不良、枯れる。

EM菌をブルーベリーに与えた人は、ブルーベリーの菌根も、木材腐朽菌ネットワークも知らなかった人である。
枯草菌、植物乳酸菌、植物酵母なども・・・・枯れ落ち葉を分解できる菌ではない。
高分子炭素化合物のリグニン、セルロースを・・・・エネルギー源として、
農業では考えてこなかった!
木材腐朽菌も考えてこなかった!
有機栽培と、菌根植物栽培は・・・似ているようで全く別物。
有機栽培は、有機物を用いた「窒素」栽培である。
堆肥も、バーク堆肥も、ボカシも窒素のあるところで大繁殖する嫌気性菌が生息している有機物。
枯れ落ち葉は、窒素のない有機物をエサにする好気性菌が生息している有機物。
窒素と炭素の違いである。
ブルーベリーの自生地に・・・牛のウンチはない。
ブルーベリーが群生する地表に「醸熱」はない!
(堆肥、ボカシ作るとき出る「熱」はない。)

本当に近頃、宇井 清太の理論で、時々、木材腐朽菌の糖と、ネットワークが研究され始めた。
ラン科植物のみが、木材腐朽菌の糖を利用しているとは考えにくいからである!

日本のブルーベリー。
この木材腐朽菌による炭素循環ブルーベリー栽培法で・・・ようやく本当の栽培が出来る。
これ以外の栽培法では・・・持続経営は難しい・・・。
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