世界の酸性土壌のエリア 農耕地
(農耕地でないツンドラ、タイガーエリアは除外)
この炭素循環栽培法では、何回も、何100回も「枯れ落ち葉」「枯れ落ち葉」と書いている。
地球の陸上に生きている植物のほとんどは「枯れ落ち葉」の中に自生している。
だから・・・「枯れ落ち葉」と書いている。
しかし、これまでの農業、園芸では・・・不思議なことに「枯れ落ち葉」と書いていない!
「腐葉土」である。
とんでもない・・・勘違いである!
山には「腐葉土」はない!
あるのは「枯れ落ち葉」である。
なぜ枯れ落ち葉が大切なのか?
それは・・・枯れ落ち葉は・・・火を付ければ・・・燃えるからである。
つまりエネルギーの塊が枯れ落ち葉。
1Kgで約3000Kcal。
このエネルギーは、植物が光合成で作り上げた澱粉のエネルギーである。
枯れ落ち葉の主成分は「リグニン」「と「セルロース」。
炭素の塊だから・・・燃える。
リグニンとセルロースは酸化すると・・・炎を上げて燃える。焚火。これを「激しい燃焼」と呼ぶ。
しかし、地球上には、炎を上げないで燃える「静かな燃焼」がある。
この燃焼というのは、木材腐朽菌がリグニン、セルロースを酵素で分解して・・・「灰」にすること。
炎を上げることが無いから、静かな燃焼と呼ぶ。
枯れ落ち葉のあるところでは、一刻も休むことなく行われている燃焼。
これを「炭素循環」と呼び、枯れ落ち葉も分解されて、最後は炭酸ガスとなって大気に放出される。
この炭酸ガスを、植物は吸収して・・・澱粉を作り・・・リグニン、セルロースを作る。
この循環の繰り返し。
植物の生命の営みは、この循環の中に組み込まれているが、
澱粉を作るシステムが、光合成が唯一なのか?
別な方法でも澱粉を作り、エネルギーとしているのではないか?
そういう見方で、多くの植物を調査すると、葉を持たないでまったく光合成をしないで生きている植物もある。
更に、葉を持っていながら、あるときは別な方法でエネルギーを調達している植物もある。
「部分的菌従属植物」と呼ぶが、そういう植物も多くあることが解ってきた。
一口に言えば・・・・
植物は光合成だけで3億年以上生き続けてきたものではなかったということ。
自然は、植物にとって優しくはない。むしろ過酷である。
過酷という意味は・・・生きるために必要なエネルギーを、光合成で作れないということ。
雨の降らない日々が続く年もある.
雨が続く年もある・・・。
低温続きの年もある・・・
灼熱の猛暑が続く年もある・・・。
多年草植物は、芽生えた場所で・・・そういう過酷な年も生き延びなければならない。
植物には、光合成不足分のエネルギーを補完するシステムがあった。
それが・・・枯れ落ち葉から木材腐朽菌が作るぶどう糖である。
このぶどう糖を菌糸が根に供給していた。
植物の自生地では、パイロット植物から極相に至る植物遷移の過程で、
必ず枯れ落ち葉、植物死骸を地表に残しながら遷移する。
極相に向かうにしたがって・・・多様な微生物による菌ネットワークが構築される。
この菌ネットワークで植物は遷移出来るといえる。
枯れ落ち葉。
植物はゴミは作らない!
再利用する。
第三紀周北極植物のスノキ属植物。
第四紀に入ると、氷河に追われて・・・北米のスノキ属植物は、
北アメリカ東部のアパラチアン山脈に沿って南下。
ユーラシア大陸東部の日本列島に沿って南下。
この南下を可能したのは・・・林床に形成されていた枯れ落ち葉の菌ネットワークである。
現在のブナ林の林床、里山の林床の菌ネットワークである。
現在の落葉広葉樹への植物遷移は、陽樹の優占種から陰樹の落葉広葉樹である。
現在のスノキ属植物の自生地の林は、この後どういう植物が優占種となるのか。
現在の林相は、極相への過程といえる。
しかし、地上では植物の遷移が行われているが、地表は、約2億8000万年もの長いあ期間、
木材腐朽菌が優先してきたエリアである!
これは、地表に枯れ落ち葉、植物死骸がある限り変わることはない。
ブルーベリー栽培では、この枯れ落ち葉を削除した栽培がおこなわれているが、
自然の法則を無視したものである。
光合成負け組植物のブルーベリーが、甘ーい果実を作れない。
甘ーいブルーベリーを作るには、枯れ落ち葉由来の糖を利用することである。
部分的菌従属植物とする栽培法である。
炭素循環栽培法
枯れ落ち葉が大切
buru-kareotiba