ブルーベリーの菌根。根毛が無い。
直根もない。狭いエリアに浅く張っている。
それでも木材腐朽菌が生息せれば元気で生き続けることが出来るが、
木材腐朽菌が生息しない畑では・・・少し乾燥しただけで・・・大きなダメージになる。
地上部を賄うだけの水分、養分を根毛を持たない根では吸収できない状態になる。
畑に突然植えられても菌根というのは適応できないことが多いからである。
多年草植物は、芽生えたところで永年生き続けるのであるが、苗木を畑に植えるというのは、
菌根植物では・・・大変である。
ブルーベリーは菌根植物である。
植物進化の過程で、非常に劣悪な土壌で生きている植物に多く見られる特徴的な根である。
一般の植物の根には根毛があり、この根毛で養分、水分の吸収を行うが、
菌根植物の根には根毛が無いために、養水分の吸収方法は、まったく別なシステムである。
どのような方法で行うかというと、根の周囲に構築されている菌ネットワークの菌糸の「丸投げ」している。
木材腐朽菌の菌糸は、養分と水分があれば、制限なしにどこまでも、何処までも伸びてゆく。
木材腐朽菌の菌糸と、植物の根の違いである。
劣悪な土壌で生きる植物にとって、自分根で養水分を根の範囲のエリアから調達するには、
非常な危険があり、例えば、時として乾燥した場合、直ぐに水不足で枯れることが起こり得る。
しかし、菌糸に丸投げすれば、菌糸は水を求めて伸びているから、
遠くから水を運んでくる。
つまり、地球で最も巨大な生物は「木材腐朽菌」である。
東京ドーム何10個の面積まで同じDNAの菌糸が優先主として支配した実例がある。
この菌根を、日本、中国、韓国などの漢方植物、牧野富太郎の植物図鑑では「ひげ根」と記している。
朝鮮人参、シャクナゲの本などでも「ひげ根」と記載している。
しかし、ブルーベリー栽培では、栽培の根本である「ひげ根」「菌根」を説明していない。
この菌根の特性として、地表近くに根は分布する。
なぜか????
木材腐朽菌は好気性菌で、枯れ落ち葉の中に生息する菌で、
酸素がないところでは生きられない菌だからである。
枯れ落ち葉は、毎年秋に地表に舞い落ちる!
地表に・・・・
これを木材腐朽菌が分解した糖、養分は地表にある。
だから、地表に菌根が伸びている!
地表から深さ20㎝のところに、木材腐朽菌の菌ネットワークが構築されているから、
ブルーベリーの菌根は「浅根性」である。
この性質は、ツツジ科植物のほぼ共通するもので、植物進化の中で生まれたものである。
品種改良しても、このひげ根を持たないものを作ることは、ほとんど不可能である。
葉とか、花、枝、果実などは変化するが・・・根のひげ根を変えることは出来ない!
だから「根本」という。
根本とは・・・原理原則であり、自然の法則である。
ブルーベリー栽培を行う場合、この自然の法則を無視した栽培は、必ず破綻する。
経営も破綻する。
成功するための「絶対条件」である。
ブルーベリーの根は「菌根」である。
ワイルドブルーベリー、ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリーと仕分けしているが、
根は同じだから、根を見ただけでは仕分けできない。
植物分類でも根で分類できない。
ブルーベリーも近年、外国でも品種改良がおこなわれている。
未だ発展途上の植物である。
ブルーベリーが他のリンゴ、ブドウ、ナシ、サクランボのように、主要な果樹になるためには、
今後100年、200年・・・の品種改良が必要であろう。
しかし、その途上ではあるが・・・
多くの品種が生まれて、その特性が明記されるようになった。
「違いが解る」人も多くなった。
特性もある程度明記されているが・・・・根についての説明がない。
不思議なことに・・・砂壌土とか、粘質土壌・・・・などの土壌の違いが記されているが、
菌根と土質の詳しい説明がない。
本当にひげ根は・・・そういう土壌に伸びているのか?????
品種の・・・・。
この品種ごとの違いは・・・地上部の花、果実、葉、枝などで見分けている。
しかし・・・・
「根」で見分けられない!
植物分類学的にはツツジ科植物は世界に約4000種自生している。
全てが共生菌と生き続けている「菌根植物」である。
根は「菌根」である。
昔の本にはシャクナゲも、ツツジも。朝鮮人参も・・・「ひげ根」と書いてある。
牧野富太郎の植物図鑑にも「菌根」という言葉ではなく「ひげ根」である。
この髭のという言葉は「根毛」を持っていない根。
根毛を持っている植物とは、まったく異なった手段で養分、水分をを吸収して生き続けている。
ブルーベリーも「ひげ根」を持った植物。
このひげ根は、ひじょうに似ているから、根で品種の見分けがつかない!
植物にとって根は「根本」である。
品種改良という小手先のことで・・・・「根本」まで変えられてたまるか!
そういうことのようである。
だから、苗木業者でも、根を見ただけでは・・・品種が解らない!
ここで不思議なのは、苗生産している業者は、挿し木でも、接ぎ木でも・・・
毎日のように「根」を見てきたはずである。
しかし・・ブルーベリーが「菌根」であることを・・・知らない。
品種の説明から「菌根」が除外、削除されている。
とんでもない栽培法が流布する原因でもある。
そういうことで、ブルーベリーの栽培法というのは、誤ったまま流布している。
ブルーベリーにも多くの団体、生産組合があるが、全て「菌根」は削除されている。
「菌根ブルーベリー苗木」の生産販売ない。
ブルーベリーを菌根にする資材も・・・これまで開発販売されたことはない。
ブルーベリーだけでなく、ツツジ科植物の4000種の植物の根は、
前記したようにほとんど同じである。
ツツジ科植物には「樹の枝」に着生しているものもある。
屋久島の大王杉には「シャクナゲ」が着生している!
このシャクナゲの根とブルーベリーの根は・・・ほとんど同じで、
根を見ただけではシャクナゲなのかブルーベリーなのか見分けがつかない。
シャクナゲが、大王杉の枝で・・・土壌もない枝で生き続けている。
このひげ根が・・・どうやって水分、養分を吸収しているのか?
共生菌の菌糸から調達しているのである。
これは畑に植えても同じ。
ブルーベリーの基本は、菌糸から調達している。
しかし、畑に木材腐朽菌が生息しない場合は、仕方なしに・・・自分で吸収している。
3000万年以上も、菌糸から調達してきたブルーベリーが、
突然、果樹になり、畑に植えられたからと言って、
そんなに簡単に・・・特性を変化出来ない。
品種改良しても・・・・根までは変えることが出来ない。
ブルーベリーの台木に使う植物は・・・同じひげ根を持ったスノキ科、ツツジ科植物である。
りんごの木にブルーベリーを接ぎ木できるのであれば・・・・
ブルーベリーをリンゴ栽培のように出来るのであるが・・・・。
どうやっても、ブルーベリー栽培は「菌根」のままである。
相であるならば、ブルーベリー栽培には・・・・菌根ブルーベリー苗木を植えることである。
同じ「菌根植物」であるラン科植物より、ツツジ科植物の栽培は容易である。
だから・・・ツツジ科植物の栽培では、ラン科植物ほど深く研究しない園芸になっている。
ブルーベリーも同じ線上の植物であるが、これを「果樹」にすれば、
趣味の園芸でなく・・・農業の経営になるから・・・「菌根」が非常に重要な意味になる。
趣味なら生育不良でも・・・楽しければよいのであるが・・・。
ブルーベリーの品種によって、砂壌土、粘質土壌という仕分けが、
本当に正しいのか??・
ブルーベリー浅い根は、本来、土壌に張る根ではない。
枯れ葉が何百年も堆積し、土壌化した場所の伸ばしている。
だから浅根性である。
杉、松のように「お山の大将」になる根ではない。
菌根の浅い根は・・・風圧に耐えられないから、群生するか、喬木の中、
林縁で・・・弱い風の場所で生き続けてきた。
この菌根に対応できる用土がようやく開発された。
ペレポスト オーロラ1号である。
自生地で何百年かかって作り上げている地表が、ペレポスト オーロラ1号では、
約1から2年で作り上げることが出来る。
ブルーベリーの菌根に適合した植生を作ることが出来るようになった。
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